{F05E9931-30E3-41B1-BD0A-AD3A888BBD1C}

吾輩は猫である。名前はワガハイ。どこで生まれたかというとこの男の家の軒下で生まれた。そういうわけで生まれながらの家猫なのである。無論人間には理解がある。

{C945200D-61CE-4C53-B278-9A6108CE8312}

吾輩は生まれてすぐに人間というものを見た。しかもそれは小説家という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。この小説家というのは時々我々を題材に物語を書くらしい。

{7647A1AB-D805-442C-BA08-4A6B72B26D0C}

吾輩の主人は四六時中吾輩の傍にいる。皆は主人を大変な働き者と思っているが、仕事をするより吾輩の頭やら腹やらを撫でている時間の方が実は長い。小説家とは不思議な職業である。

{D1B77E12-8BF7-4D31-9847-D316D210A8A4}

人間は何の酔興でこんな腐ったものを飲むのかわからない、猫とビールは性が合わない。主人の仕事は一先ず終わったらしいが、肝心の小説の名前はまだない。やれやれである。