……わたしはもはや飛ぶ事も叶わぬ、片翼を斬り落とされた地に伏す鳥。この惨めな私がかつて鳥の王であったなどと、今や誰が信じてくださるでしょうか。哀しいかぎりです……。
大事な人のためでした。わたしの翼が失われ、あの人の命が救われたこと、なんて喜ばしいことでしょう。これはわたしの誇りです。けれど、けれど。やはり、寂しい……。
それでもわたしは踊るのです。戻れぬ天に思いを馳せて、傷跡に再び翼の生え揃うことを祈りながら。どうかどうか、叶うなら。わたし自身の翼でもって、もう一度だけあの天へ……。
わたしは踊る。天を舞うように、この地の上に……新たな翼をわたしは得よう。わたしの舞いに、わたしの中に。そうしてここで生きましょう。それが私の運命ならば……。