我は死の使いタナトス。生の終わりを告げ、魂を冥界へと運ぶ者。人の子よ、お前の寿命はたった今、尽きた。……いざ、冥界へといざなおう。
……神妙にせよ。死は誰にも等しく訪れる。逃れられる者などおらぬ。すべての生を受けし者、この世に生まれ出でし時より、終焉の時は決まっておるのだ!
……死に抗うと申すか。お前のような者は過去に幾人もおる。しかし、このタナトスの鉤爪から逃げおおせた者など一人もおらぬ。諦めるがよい!
クク……なんという生への執着!我が力を上回る生命力!お前は自らの力で運命をねじ伏せた。……もはや我にもお前の死は見通せぬ。行くがよい!