人生は何に対してイエスと言うかノーと言うかで決まってきます。自分のやりたいことにイエス、嫌いなことにはノーと言う。生まれたての赤ん坊でもやっていることが、大人になるにつれてそれができなくなります。本当はイヤなのに、ついイエスと言ってしまう――あなたにも心当たりがありませんか? たとえ日々の仕事や役割に追われても好きなことを忘れずに、自分がイヤだと思うことをいいかげんに扱わないことです。
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●何にイエスと言うかで人生は決まる
人生は、何に対してイエスと言うかノーと言うかで決まってきます。あなたは何に対してイエスと言っていますか? また、何に対してノーと言っていますか?
自分のやりたいことにイエスと言い、嫌いなことにはノーと言う。これは生まれたての赤ん坊でもやっていることですが、なぜか大人になるにつれてそれができなくなっていきます。本当はイヤなことなのに、プレッシャーに負けてついイエスと言ってしまう――あなたにも心当たりがありませんか。
イエスとノーをはっきり言えない人は「人生を変えたい、自分を変えたい」と願っても変わることができません。特に、イヤなことに対してノーと言えずイエスと言ってしまったら、変わるどころか自分が行きたくないほうへとどんどん流されていってしまいます。
結婚を決めるとき、あるいは就職するとき。好きでもない人(会社)にノーと言えなかったらどうなるでしょう。ノーと言えないまま、結婚(就職)し、そのまま時間が過ぎていく……。後々これでよかったと思えたら救われますが「本当はイヤだったのに。別の人(会社)だったら……」という気持ちが捨て切れなかったら悔いが残るでしょう。イヤなことにイエスと言ってはいけないのです。どんなに言いにくくても、イヤなことにはノーと言う。そこからあなたの幸せな人生が始まります。
●自分を抑え込まない
「イヤなことにはノーと言え」といわれても、何がイエスで何がノーなのか。考えている暇もないほどにいろんなことがつぎつぎとやってきます。自分の好きなことを考える余裕もなく、自分のことはすべてあと回しになってしまいがちなのが40代の実態でしょう。とりあえず仕事優先、家族優先、子ども優先で毎日が過ぎ去っていく人が多いと思います。自分でも「それはそれでしかたがないか……」と思っています。だから自分が何を好きか、楽しいかなんて、あまり考える暇もないかもしれません。
40代にもなると、多少イヤなことも表情ひとつ変えずにやってしまえるテクニックがあります。嫌いな相手にもニッコリ笑えるし、怒りを感じてもそれを自然に抑える技術をいつの間にか身につけてしまった人も多いでしょう。それは一概に悪いことだとはいえません。でも自分を抑え込むことが恒常的になれば、いつか無理が心か身体に出てしまうでしょう。
あるいは気づいたら1人になって、誰のための人生だったのかと後悔するかもしれません。たとえ日々の仕事や役割に追われていても、好きなことを忘れないでください。自分がイヤだと思うことを、いいかげんに扱わないことです。
●ふだんの役割を手放す
忙しい40代から脱出する方法は、ふだんあなたがはまりがちな役割を見つけてそれを手放すことです。あなたはいくつの役割をもっていますか?
・父親としての役割、母親としての役割
・夫としての役割、妻としての役割
・上司としての役割、部下としての役割
・息子としての役割、娘としての役割
・会社の中の役割、地域社会の一員としての役割
こうして挙げてみると、びっくりするほどたくさんありますね。真面目でいい人ほどこういった役割にはまりがちです。そういう人は、与えられた役割をできるだけよくこなさなければと気負ってしまいます。その結果、いい親、いい子ども、いい妻やいい夫、いい社員、いい上司やいい部下になりますが、そうあるべきだと思えば思うほどあなたの時間は奪われていき、あなたらしさが薄れていきます。
知り合いで、夜中の2時でも朝の7時でも、いつメールしてもすぐに返信がくる人がいます。連絡する側としてはありがたいのですが、一体いつ眠っているのか心配になります。メールの返信が遅れても、その人への信頼が深いところで損なわれることはありません。「メールはすぐに返信するべき」というような本を読むと、軽いめまいを覚えます。仕事柄、すぐに返信しなければいけない職種もあるでしょうが、そうでなければしばらく空白期間をもってもいいのです。たまには、不義理をしてみましょう。
●絶対に大切なことは?
人生を忙しいだけで終わらせないためにも、嫌いなことやイヤなことにはノーと言う勇気を持つことが大切です。とはいうものの、誰かに対してノーと言うのはそれほど簡単ではありません。相手が納得してくれないかもしれないし、場合によってはがっかりさせたり怒らせることになるかもしれません。それでも自分が納得しないことには、ノーと言わなければなりません。
自分の中で何にイエスと言い何にノーと言うかは、それが自分にとって本当に必要であるかそうでないかを見れば分かってきます。40代では、自分の人生にとって「これだけは絶対に必要だ」と言えるものを明確にしておきましょう。必要だと思えるもののためなら、イエスと言ってもいいでしょう。
あなたの人生で、絶対に必要なものは何ですか。 お金でしょうか。家族でしょうか。 仕事でしょうか。趣味の世界だという人もいるでしょう。 それは人それぞれで、正解はありません。 どれも正解だといえるでしょう。 自分にとって必要なものが分かっている人には、迷いがありません。 迷いがなければ、後悔がありません。 後悔のない人生を生きられるとしたら、それはすばらしいことです。
●「まあ、いいか」を追放する
「水に流す」という言葉がありますが、トラブルやわざわいが起きても根にもたずに、そこで手放すということは大事です。これは日本独特の文化で、もともとは川などでけがれを清めて流してしまうことが語源だそうです。トラブルを長く抱え込まないというのは、よい習慣だと思います。何かイヤなことが起きると人はなかなか気持ちを切り替えることができないものです。それでさらに考え込んだり悩んだりして、かえって事態が悪くなるということもあります。
その意味で「水に流せる」というのは、日本人のいいところだと思うのですが、これがマイナスに働いていいことも悪いこともただ流してしまうと、何が大切で何が大切でないかも分からなくなってしまいます。「まあ、いいか」という言葉は、自分の本質を殺してしまう言葉です。この「まあ、いいか」は歳を重ねれば重ねるほど、知らないあいだに使っている場面が多くなっていきます。そうして曖昧なまま、なんとなくイヤなことも引き受けてしまうのです。
ふだんから、自分に大切なものとそうでないものを考えておきましょう。それを考えておかないと「まあ、いいか」でやり過ごしてしまうようになります。でも、そこには「自分」がないことを知っておきましょう。自分なりのこだわりが薄れていくのは、40代の特徴でもあります。しかし、まわりに流され続けていたら自分にとって本当に大事なものも見失ってしまうことになります。今度「まあ、いいか」が出てきたときには、「いや、よくない!」と自分にキッパリと言ってみましょう。
[本田健,Business Media 誠]
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