「回復は順調ですね。明日には退院できるでしょう。」
お医者さんが私の精密検査の結果らしき紙を見て言った。
「本当ですか?!」
この言葉を言ったのは私ではない。佳奈美さん・・・じゃない、お姉ちゃんだ。
体調も悪くない、いたって元気、怪我も治った。
そんな私は早く退院したいと思っていた。
でも、退院したら学校に行かなきゃいけない。
それがちょっぴりイヤだった。


  *


そんなこんなで私は学校に来た。

「おはよー!」
「おはよう!」
元気な挨拶が飛び交う中、私は一人で呟くように「おはよう・・・」と言った。
みんながだれなのかわからない。
不安ばっかりで怖い。
でも・・・怖がってちゃダメだよね!
パァンと自分の頬を叩いて気合を入れなおすと、お姉ちゃんから教えてもらった私の教室に向かった。
ドアの前で深呼吸。笑顔の確認。
ドアに手をかける。
一気にドアを開ければ教室に入れる。
私はコクリとうなずき、ガラッ!と音をたててドアを開ける。
勇気を振り絞る。

「・・・お、おはよう!」

勇気のお陰で私は笑顔で言うことができた。