いつものスーパーで今月のお得品、ってことで「あぁ、好き好き。安いなら買っとくゎ」。

そんな単純なお持ち帰りでした。

買い物は好きですが、購入品の整頓が めんどくさいなぁといつも思う、^^;
整頓するためにキッチンに並べて、、、

「あれ、?、これって…」

と気づいたお買い物。

どん兵衛とアポロチョコ。


この二品。。。

2004年公開の映画、「誰も知らない」で
私には、とても印象に残るアイテム二つ。




パンフレットを引っ張りだして確認。



西巣鴨事件(子供四人置去り事件)を題材に2004年に是枝裕和監督が映画化した作品。

観ている最中も、観た後も自分の感情を収拾できなくて、とても印象に残っている映画です。

ただ一度 劇場でみただけなのに。
記憶が映画を再生してしまうほどに、個人的に強く心に残る映画です。





それはたぶん、映画の子供たちの眼差しが
子どもだった頃の私の、ひどく奔放だった母を見つめる眼差しと、そこを消化できないまま、母となった私を見ている息子たちの眼差しとが重なって、映画とそうでない部分が入り混じって再生させているのかもしれません。


今でも鮮明で忘れられないのは。

スーツケースを撫でる、全てを背負った少年の指先から始まった映像(←たぶん)。帰らない母を待ちながらアポロチョコを宝物のように一つひとつ大切に食べる少女の切なさ…。兄弟の憂いとは別次元で現状を受け入れている、受け入れざるを得ない、一見楽天家にみえる二男が好むどん兵衛の最高の食べ方。

何かに傷ついて夜中に涙する母を。
好きな人の元へ向かう為の準備をする母を。
捨てられると予感しながらも、受け入れつつ淡々と見つめる子どもの眼差し。優しくて悲しい。




是枝監督が描こうとした
彼らが崩壊してしまった後。

それでも生きていくであろうたくましさと、
生きられてしまうだろう、不幸とは呼びたくない現実。

…それを、どん兵衛とアポロチョコに思い知った週末でした。

彼らがいま、
幸せでありますように。

誰も知らない。

だから救えなかったのか。

本当に、誰も知らなかったのか…?


記憶の中での再生ですが、きっとこれも十分、週末映画の時間だと思います。