実は結婚式はやりたくなかった。なんだか見世物みたいだし、この時ばかりとってつけたようなお褒めの言葉とかも気重だったし。ひねくれもんかなあとも思うけど。とにかく、したくなかったが、とても、「結婚式はやりません」とは、言い出せる雰囲気ではなかった。夫が長男という事もあったし、まだ、まだ、結婚式はして当たり前、やらないとは何事みたいな頃だった。時代や世流に流されやすい、流れに逆らえないのがA型人間の私だな・・・と思う。仕方なくなく人様に習って結婚式を挙げた。白無垢がいいかなと思ったら、「顔が寂しいから、白無垢は寂しすぎる。赤いのを着たほうが。」という、義母のお言葉。まだ、会って2,3回目の人に言われて、悲しかった数年後、夫の妹が白無垢を着てたので、更なるショック

当日、母には娘と気付いてもらえないし・・・化粧で別人だと思ったらしい。なんて事角隠しのかつらは頭が当たって痛くて痛くて。ドレスに着替えた時の開放感といったらドレスに着替えた頃は結婚披露宴もわずかの頃だったので、余計に「こんなばかげた時間ももう少し」と思うと嬉しくってにこにこだった。

我が子達には無理して結婚式をやらなくてもいいよと言っている。ただ、貸切のレストランで水入らずでおいしい食事会ができれば、満足だよと。海外の教会で、家族だけで、ってのもいいけど。

長男が小さな頃我々の結婚式のビデオを見て自分が映ってないので、自分は家に置いてかれたのかと、「いない」と泣いた事があって、笑ってしまった。