ラジオで童謡の特集をしていて、昔母がよく和裁をしながら唄ってたのを思い出して、懐かしく聴いた。母は私の弾くオルガンにもよく、合わせて唄ったものだった。「青い目をしたお人形はアメリカ産まれのセルロイド、私が日本に着いた時」「赤い靴はいてた女の子異人さんに連れられて行っちゃった」「アカシアの花が咲いたよ」などなど。母は大正産まれの人でAB型。小さな事にとらわれず、くよくよしないのが多分本人は長所と思っているふしがある。更年期なんて、自分には無かった。そんなものは気にしたら、駄目。とよく口にする。そして、お前は更年期の罠にはまりやすい性格だから、注意しろとも・・・。今でも、私の身体の具合を気遣って、私としては、逆だろうって思うのだけど。親はありがたいものだ本当に。母が唄っていた唄は私の記憶の中にしっかと収まっている。母の細い声も。和裁をする姿と共に。

そういえば「お母ちゃん」と呼んでいたのだった。