※死産に関する内容です。約2ヶ月前のことを振り返りながら書いています。
 



入院11日目 出産の翌日



病室で娘とともに朝を迎えた。


助産師:おはようございます。◎ちゃんもおはよーう!

どの看護師さんや助産師さんも、娘を元気な赤ちゃんと同じように扱ってくれるのが嬉しかった。



出産後から食後に抗生剤と子宮収縮剤が出されていた。

それとは別に、前日の夜から後陣痛がなかなかの痛みで、痛み止めをもらって飲む。

ずっと続く激しい痛みで、規則的に痛みが引く陣痛より地味に辛かったかもしれない。


朝食後、また母乳をあげようと助産師さんにおっぱいを絞ってもらったがなかなか出ない。

またあとで挑戦しましょうと、母乳を止める薬はまた保留になった。



このとき↓↓作ったお布団カバーのようなものを娘のベッドに置いてあげた。


ドクターが病室に来られて、


Dr.:眠れた?気分はどう?


私:眠れました。赤ちゃんに会えてホッとしています。


Dr.:今日の夜また回復の状態を診させてもらって、よければ明日退院ですからね。(赤ちゃんとお布団カバーを見て)あ、赤ちゃん◎ちゃんっていうの?かわいいね!


私:お腹の中でずっとそう呼んでたから、そのまま◎ちゃんって呼んでます。



娘の名前は、結局正式にはつけてはいない。


後になって振り返っても、名前を公的な書類に書く機会もなかったと思う。


まだ性別もはっきりしていなかったので、ぼんやりとしか決まっていなかった。


名前をつけようかと夫と話したが、


夫が、「◎ちゃんでいいんじゃない。毎日◎ちゃんって呼んでたんだし、◎ちゃんだって意味があってつけた名前でしょ。」


それもそうだと思い、ニックネーム的な響きではあるが、娘の呼び名は愛着がある◎ちゃんのまま。




午前中は、娘にお手紙を書いた。


書きながらずっと涙は止まらない。


生まれてからお顔を見て書きたかった。




夫から電話があり、赤ちゃんの頭部の損傷がかわいそうだから帽子を買ってあげたいと。


ぜひお願い!と病院に来る前に買ってきてくれることになった。




看護師さんが死産届を持って来られ、説明を受けた。


看護師:これを書いて役所に出すと、火葬許可証がもらえます。その火葬許可証がないと赤ちゃんと退院できないので、今日中にご家族にお願いできますかね。

火葬の予約もそのときにできると思います。


火葬の手続きなどは葬儀屋さんを通さず、全て自分たちで手配しようと決めていた。


目の前にいる娘をあと数日で火葬しなければならないと思うとまた涙が止まらなくなった。


看護師:せっかく会えたのにお別れしないといけないなんて辛いよね、悲しいよね。。


と泣き止むまで背中をさすってくれた。



夫から帽子の候補の写真が送られてきた。


女の子だしかわいいのがいいな。


夫と電話で相談して、シルバーのラメが光るピンク色の帽子にした。



午後に夫が帽子を持って到着し、さっそく被せようとしたが8ヶ月で生まれてきた娘にはかなりサイズが大きい。

娘の頭のサイズに折りたたんで、頭の上にそっとのせてあげた。



夫に役所へ死産届を出しに行ってもらった。

火葬の予約は2日後の朝イチになった。


赤ちゃんと過ごせる時間はあと2日…

私も赤ちゃんも頑張ったのに…

なんでこんな目に合わなきゃいけないの?

やり場のない思いがまた涙へと変わる。。




夫が役所に行っている間に母が来てくれた。

母:あら〜、◎ちゃんいるじゃーん!

◎ちゃんと初対面。

母:今お父さんも車にいるんだけど、、悲しくて会えないって言うの。。

私:お父さんかなり楽しみにしてたもんね。。

母:◎ちゃん、よく生まれてきてくれたねぇ〜。女の子だったの〜ぉ。かわいいねぇ!

母も涙を流しながら孫の顔をじっと見てなでてくれた。

火葬の予定を伝えると、父、母、弟みんな来てくれることになった。 



夫が役所から帰ってきて、また家族3人の時間を過ごしていると、助産師の⬜︎⬜︎さんがベッドにつけるプレートと母子手帳を書いて持ってきてくださった。

⬜︎⬜︎さん:昨日お渡しできなくてごめんなさい〜!これ、書きました。ベッドにつけてあげていいですか?

私:ありがとうございます〜!めっちゃ嬉しい!!
あ、これ持って記念撮影しませんか?

⬜︎⬜︎さん:ぜひぜひ!ちょっと待ってくださいね、前髪なおさなきゃ!笑

プレートと母子手帳を持って⬜︎⬜︎さんと写真を撮った。

これも大事なたからもの。

泣いてばかりの日だったが、笑顔で撮れてよかった。。


娘のベッドにプレートをつけてあげる。


朝は少し目が開いていた娘。
この少し前にナースステーションで保冷剤を変えてもらい、お布団やタオルをキレイにしてもらって戻ってきた娘は目を閉じていて、まるでスヤスヤ眠っているようだった。