私の母は
地域のタクシードライバーさん達に
「●●団地のマザーテレサ」
と呼ばれているらしい…
(タクシードライバーさんが私に教えてくれた)
ある地域に限定で生息するマザーテレサ
実家の母は高齢で足腰が悪いので
タクシーをよく利用する
利用するタクシー会社は決まっており
いつもその会社に電話して
タクシーを呼んでいる
目的地まで片道利用だけの時もあれば
ドライバーさんに待ってもらって
目的地で用を済ませ往復利用したり
何ヶ所かに寄ってもらい
また家まで送り届けてもらったり
利用パターンは様々だ
では何故
マザーテレサなのか?
例えば、片道利用で
支払いが1000円にも満たない時
母は「近くまでの利用ですみませんね
お釣りは要らないから貰ってください」
とドライバーさんに
1000円札を渡してしまう
そして往復利用する際は
目的地で長い時間
待ってもらったことに対する
感謝の気持ちとして
支払い料金以外に
ペットボトルのお茶やお菓子を渡すのだ
タクシードライバーさんに
与えることを惜しまないママカッパ
そんな母に私は
走行距離が1000円未満であろうと
目的地でお客を待とうと
それがドライバーの仕事だからと
言うのだが
「私を乗せた為に
もっと利益の多いお客を乗せるチャンスを
失ったかもしれないからいいのよ〜」
と、気にしない
更に
母の与える精神の恩恵を
受けているのは
タクシードライバーさんだけではない
宅配便や郵便局の配達員のお兄さん
ダスキンやヤクルトのお姉さん
電気やガスの定期点検の作業員さん
など、など
何かを配達したり
作業をしたりする人達だ
誰に対してもマザーテレサなママカッパ
実家が建つ団地は高台にあり
辿り着くにまでには
長い坂道があるのだが
その道を登って我が家に来る人々に
夏は暑かろうとソーダ缶を
冬は寒かろうと暖かいコーヒー缶を
春、秋はチョコやクッキーの小袋を
「ご苦労様でした」と渡すのだ
昨日のブラックフライデーには
(ブラックフライデーなんか母は知らないのだが
たまたまその日だったので…)
入れ替わり立ち替わり訪れた
ゆうパックの集荷担当員
お弁当配達のお兄さん
ダスキン交換のお姉さん
電気メーター点検のおじさん
それぞれに
お礼を言いつつ
ミカンを3-4個づつ小袋に入れて
渡すのに大忙しだった
ブラックフライデーか⁉️ミカン大放出デー
そんな母に
なにもそこまでしなくても…
と言うと
「だってね、あの坂道を
ハアハア息を切らして来てくださるのよ
大変でしょう〜」
とニコニコ
そんな母を見て
まぁ、母がそれで気持ち良く
暮らせるならいいか〜と
私もせっせとミカンの袋詰めのお手伝い
そんな母が
メルカリに出品していた
母のイタリア製シルバーのネックレス
を見てつぶやいた
「これ、あなたの友達の●●さんが
素敵だと褒めてくれたネックレスよね
私は大切に使ってもらえる人に
差し上げた方が嬉しいわ〜」
この言葉で
突如このネックレスの出品を
取り下げることに
昔、母がイタリア旅行の際に
それなりの金額で購入し
愛用していたシルバーのネックレスだ
母の気持ちを大切に
喜んで使ってくれる友人に
プレゼントすることに🎁
さて、もうすぐ東京に戻ります