坂本龍一さんの2017年公開のドキュメンタリー映画「CODA」を観ました。
世界的音楽家、坂本龍一の音楽と思索の旅をとらえた映画です。
2012年からの5年間にわたる長期取材を敢行し、東日本大震災や2014年の中咽頭がんによる一年近くに及ぶ闘病生活などが彼の
音楽表現に与えた影響を見つめています。
さらに環境問題をはじめとする社会的問題への関心、その高まりと創作活動の相互作用を軸に彼の40年余りに及ぶ音楽人生を
振り返っていくドキュメンタリーです。
冒頭は東日本材震災の津波にのまれたピアノとの対面。
調律されていない、ピアノ。彼はこのピアノに感化されます。そして震災に遭った人々の前で静かに、「メリークリスマス・ミスターローレンス」を弾く場面が映されます。
また雨の中、バケツを頭にかぶって、雨音を聴く坂本さん。
自然界の音を聴きに、森の中に入り、叩いてみたり、蹴とばしてみたり音を出す様子が描かれています。
そして再び被災地で、調律されていないピアノを一音一音確かめるように、弾く坂本さん。
もともと調律された音は人工の音なので、津波に遭ったピアノは”自然に帰った状態” のピアノだと言う坂本さん。
2008年には北極圏へ旅し、そこで「純粋な音に出会った」と語ります。
「さむい、さむい」と手をさすりながら、「ピアノは練習しなきゃね」と、楽しそうに語る坂本さんが非常に印象的な、素晴らしいドキュメンタリーに仕上がっていました。
