はい、朝早く起きてそのまま電車に飛び乗りました。
行き先はなんと四国。中車さんのこんぴら歌舞伎を見にはるばる海を越えました。

ちなみに引っ越し準備は一ミリたりとも進んでません。けど一月に申し込んでしまったし、こんなに状態が悪いとは予測できなかった。
売るにも日付けが迫っていたしで、もう強行突破みたいなものです。
瀬戸内海はグリーンなんですね。初めて見る海の色でした。
海の彼方を見ながら死にたいなーと考えてました。私が死んだら太平洋の海に散骨してもらうのが希望です。西の浄土に行きたいです。彼がいるなら地獄でもいいけど。


ついたのは琴平駅。金刀比羅さんとこんぴら歌舞伎があるとこです。
今日は寒のもどりで東京は雪がちらついたとか。
四国でも寒かったです。雨降っていたし。

大灯籠。今年は桜の散りが遅いような気がします。お陰で花見ができましたが。

少し迷いながらホテルに行き、金丸座に移動。金比羅さんは石段がたくさんあるようで金丸座も山の途中にありました。
いやー古いのは情緒があっていいのですが、なかなか列が進みません。靴脱いで、案内がないと席が分からない。席は長椅子を連ねて座布団に座る形です。前から五列目。花道のすぐ横でしたが、舞台がだいぶ狭いのでなかなかいい席でした。

夜の部は傾城反魂香から。いわゆる吃又です。
例によって歌舞伎に行く時は彼の骨を連れて歩いている私。吃又は彼と見た最初で最後の歌舞伎です。大学生の頃だったかな?団十郎の吃又を見て彼もひどく関心していました。
今回は扇雀さんの又平でした。七之助さんもいいお芝居してました。途中まで吃りに生まれた悲劇を嘆き、吃りがなくなってからはお茶目な人柄の又平。
団十郎の時は悲劇の面が強調されていた気がします。こんなに明るい演目だったかな?と二度目ながら思いました。

次は踊りの高坏。勘九郎さんが笑いに満ちた芸を披露していました。高足を履いた足さばきは流石です。

最後は芝浜革財布。中車さんと七之助の夫婦愛が見事な作品。
中車さんの政五郎はお茶目で女房にぞっこんで可愛かったです。七之助さんのおたつは慈悲深くていい夫婦でした。
それなりに楽しんで見てたのですが、夫婦愛を見て感動しつつも、私には相手がもういないと頭の片隅で淋しくもありました。

全体的に楽しく終わる作品を選んだみたいですね。周りの観客がいつもと歌舞伎座と違う人種が集まっていたのか終始賑やかな観客でした。

うーん、楽しい芝居よりも思い切り悲劇の方が見たい気分なのでしょうね。手放しで楽しかったで終われない気分です。


さて明日はせっかくなので金刀比羅さんにお参りに行きます。お参りの山登り、ハードになりそう…
とはいえ、お遍路に興味がある身としては金比羅さんでへたっていてはつとまらないのですが。
彼は平家ゆかりの地に足をよく運んでましたが、金比羅さんに行ったという話は聞いたことがありません。もしかしたら彼が行ってない地なのかもしれません。

辿り着いたら崇徳院に早く死なせてくれとお願いします。最近は早く迎えに来てほしいのが一番。
最近胃の具合がよくないんですよね。寝ている時、途中で吐き気がして目が覚めることが続いてます。今朝もでした。

胃の不快感から始まった彼の膵臓癌の闘病。私ももしかしたら?と淡い期待を寄せていたりします。癌になれたら放置して緩和で死にます。
単に年とって逆流性胃炎の可能性の方が高いのでしょうが。

いつも半日は寝ている人間が昨日今日とろくに寝ずに動いています。明日は無事に起きて動けるのか。はてさてです。