なんとかこうとか、田舎での日々がすぎました。
父はいろいろご飯の支度してくれるので、食器洗いだけしていました。
忙しいと言いながら、夜の一時くらいまでは寝ない父。
いろいろ話をしました。

そこで何で浮気したのか詳しく聞いてみました。
父は慶応大学に在学中に付き合っていた彼女がいました。しかし、卒業前に彼女から振られました。(その彼女とは何故か私も引き合わされたことがある)

傷心の青年だった父は流されるまま、母のアタックがあったので付き合うことに。26歳で結婚、30歳の時に私が生まれました。
私がお腹にいる時、30歳の父はたまたま東京支店にいてのちの彼女となるSさんに出会います。
彼女は父の10歳年下。

父いわく、「一緒にいると飽きることがないくらい楽しい」らしいです。
後に分かったことですが、彼女は県で1.2を争うほどIQが高かったそうです。いわゆる天才の人。
なので、ある話題があると、父とはまったく違う視点から物事を見るそうで、それが楽しくてしかたなかったそうです。
それでずるずると付き合いが始まって、のちに母が騒ぎ立てて父は親戚からすごく大目玉をくらったそうです。
けれども、離婚することもなく私が3才の時に別居。父は家を出ました。
大騒ぎになったので彼女は地元に転勤、週末だけ会う生活が数年続いたそうです。

私が10才の時に父が戻ってきました。
彼女とはもうやれないと父が決めて戻って来たようです。けれど、また彼女との仲が復活、父は帰っては来るものの、すごく遅い時間でした。

本人は彼女との間を"泥沼"だと言っていましたが、私からすると付き合ってなんだかんだと40年近く一緒にいるのですから、羨ましい限りです。

という訳で結局は壮大なのろけを聞かされることになりました。
何だかんだ言いつつ一緒にいるのですから、やはり離婚すれば良いと思うのですが、その気は無いようです。

しかし改めて聞くと結婚も不倫もただ父は流されただけで積極性がないのが何だかなぁって感じです。

一方で母は努力家だと父は言いました。
私は人間の機微にすごく疎い母は馬鹿だと思っていましたが、学校の勉強はすごく出来たらしいのです。
言われてみれば当時、田舎で女性が大学に進学できるのは確かに珍しいことです。
其の後、長い時間をかけて税理士になりました。
あんなに人の機微に疎い人がよく商売が成り立つなと意外なのですが、事務所を何とか回せるくらいには金があるようです。


母に対しては不満はあるけど恨みはないという父。どこまでいっても煮え切らない男です。

しかし、父は恵まれています。天才肌の彼女を得て高校の同級生は秀でた友達に恵まれました。
一人は東大に行って警視総監になった友達もいます。こちらは囲碁とかが得意そうな天才・努力家で自分の辞書を持っていなかったのにど田舎から東大に入った人です。
この人が警備局にいたお陰で法整備が進み、交通事故死の人数は大幅に減りました。
お互い忙しかったですが、今でも友達としてずっと付き合っています。
人生で二人もの天才が周りにいるってなかなか無いことだと思います。しかも片方は彼女なわけですから。
父が外資系の銀行でトップまで登りつめたのは彼女の影響も大きいのでしょう。



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