弁護士藤岡朗以(フジオカロイ)の事件簿

弁護士藤岡朗以(フジオカロイ)の事件簿

大阪市北区で労働問題(退職金・退職勧奨・即時解雇等)を中心に取り組む弁護士のブログです。

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はじめまして!

大阪弁護士会所属、弁護士の藤岡朗以(ふじおかろい)と申します。

労働法分野を中心に、交通事故・不貞慰謝料等、民事事件を中心として取り扱う
大阪市北区の弁護士です。

弁護士として活動する中、労働法分野について、色々な質問を受けることが多く
1人1人対して回答するより、ブログという形で広く法律に関する認知度を高めた
方が世の中に良いのではないかという考えから、このブログを始めることになりました。

自分の復習のためにもなりますしね♪笑

これから不定期に色々と記載していきますので、参考にして下さい。



第1回目は、「退職金の基礎の基礎~そもそも請求できるか編~」です!



日本では多くの企業が採用している退職金制度ですが、この退職金については
大雑把にしか理解していない人が多い印象です。
会社にいるときはよく考えていなくて、いざ辞めるときになって計算してみて、、、、、

大問題!!

みたいな人がとても多いのではないでしょうか??

そこで、第1回目は退職金の基礎の基礎、を中心に、Q&A方式で、私自身の経験も交え
ながら記載していきたいと思います。お付き合いください。







Q.会社は絶対退職金を払わないといけないんですよね?

A.いいえ、退職金は、退職金を支給する規定がないと支給する必要がありません。

【解説】
退職金は、退職金制度がない場合支給する必要がありません!!
ここ、結構多くの人が勘違いしていました。退職手当は、就業規則に定められて
初めて、具体的な権利として労働者に付与されます。
だから、自分の会社の就業規則を見て、退職金に関する規定がない場合は
原則として自分は退職金を受けることができません。






Q.うちの会社は就業規則がないんだけれど。。。

A.その場合、退職金の支給は原則として受けることができません。

【解説】
上にも述べたとおり、退職金は就業規則に定められて初めて具体的な権利として
認められるものです。したがって就業規則がなければ、退職金を請求することは
できません。。






Q.じゃあ、就業規則等がないと絶対に退職金はもらえないの?

A.認められる例外があります。

【解説】
どんなことにも絶対はありません。例外があります。

まず、会社が従業員に支給すると約束した場合です。当たり前ですね笑

ただ、この場合、約束があったことを労働者は立証する必要があります。

ICレコーダや、文書で約束してもらう等して、裁判になったときに有利になる
ようにしておきましょう。

次に、自分以外の従業員の人が、退職金をもらっていた場合、自分も退職金をも
らえる可能性があります。

つまり、就業規則に退職金を支給する規定がなくても、「会社を辞めるときには
一定の金銭を支給する」という暗黙のルールがある場合には、退職金を請求する
権利が認められる可能性があります。

これは、その会社において、退職金を支給する暗黙のルールがあるのにも拘わらず
理由もなく特定の人には支給をしないという不平等は許されないという点と、退職
金が支給されるものと理解して働いていた人を保護するためのものと考えられてい
ます。
実際、判例(学校法人石川学園事件・横浜地判平成9年11月14日労判728号
44頁)においても、一定の基準に基づいて退職金を支給する慣行が存在した場合
には退職金請求権を肯定する判例があります。
この場合も、退職金を請求する人が、その慣行があった事実を立証する必要があり
ます。
会社在職中は、自分以外の社員がどんな条件で辞めたか、退職金をもらっていたか
アンテナを張っておく必要がありますね。




Q.やめた会社が退職金を払ってくれない!どうしたらいいの?

A.必ず退社してから5年以内に請求しましょう。

【解説】
退職金の時効は、5年です!

労働債権、つまり、お給料は2年で時効にかかりますが、退職金は5年と少し
長くなっています。でも、一般的な債権の時効である10年と比べたら半分
しかありません。退職金は大きい金額になりますから、ゆっくりしていると
あっという間に時間が経ってしまいます。必ず、5年以内に請求しましょう!


第1回目は以上です。本当に基礎の基礎でしたね笑

次回は、労働者の方が一番関心をもっていらっしゃる、退職金の不支給・減額です。
お楽しみに。