英語できない手に職もないパパ&村上家の5姉妹 オランダ移住物語 -16ページ目

英語できない手に職もないパパ&村上家の5姉妹 オランダ移住物語

2016年10月いきなりオランダ移住した一家の奮闘記第3章

新型コロナウイルスの影響で、3月中旬頃から一気にドライバーとしての仕事を失い、早2ヶ月以上が経ちました。

 

完全自転車操業から抜け出せず、毎月必死で家賃をかき集めるような生活だった上、個人事業主ビザの条件であるビジネス口座の€4500の保有金にも手を出して、年明け早々夏休みの日本行きの航空チケット、しかも家族7人分を購入していた為、文字通りすってんてん状態のところにこの騒動でいきなりピンチに!

 

急遽日本食デリバリーに切り替え、キャッシュの流れは生み出せたものの、船底に空いた穴を手で塞いでいるレベルで、冷や汗をかいていたところ、オランダ政府から個人事業主にも給付金が配られることに。

 

しかし、個人事業主ビザ取得の条件に「(日本人は)ほぼ無条件にビザが取得でき、オランダで労働許可なく働ける代わりに、給付金・補助金・生活保護等の類いは受け取ることはできない可能性がある。」という感じの文言が折り込まれており、ここ数年オランダに移住して来た周りの日本人個人事業主ビザの方々はそもそも給付金を貰えないのではないか?ビザ更新に影響するのではないか?という懸念から、給付金申請に消極的な意見も多く、周りでは実際に受け取ったという情報が少ない状況でした。

 

が、毎月の債務である家賃約1500ユーロと2台分の車のリース代約600ユーロに加え、その2台分の自動車税約750ユーロや第一期の税務申告で、なまじ1、2月は好調だったこともあり、付加価値税665ユーロの支払い命令という現実が、ほとんど蓄えのない我が家に突き付けられました。

 

いよいよ日本にいる年金暮らしの両親に頭を下げなければいけないところまで追い込まれて、日本の一人10万円の給付金の為に家族7人で無理やり一旦日本に帰国し、住民票を移し、給付金の権利を獲得してからまたオランダに帰って来る、航空券代約40万として日本の給付金70万円、両国で2週間ずつの自宅待機を考慮しても差額約30万円をゲットした方が延命出来るのではないか?というところまで真剣に考えました(笑)※実際には未遂

 

まあとにかくビザの更新に影響云々言うてる場合じゃない!ってことで(2020年5月末現在、永住権を持たない外国人にも給付金は支払われると発表されており、ビザに影響するかしないかは言及されていない状況。詳しくは元情報をご参照下さい。)

 

2020年5月6日、連休明けを待って我々が住むデルフトの市役所(Gemeente)のサイトから給付金の申請を行いました。

 

この新型コロナウイルスによる個人事業主への給付金には大きく2種類あって、一つ目は飲食店や美容室など政府から営業停止命令が出た業種のオーナーに対して給付されるTOGS(Tegemoetkoming Ondernemers Getroffen Sectoren)長っ!という一口4000ユーロの補助金と、TOZO(Tijdelijke Overbruggingsregeling Zelfstandig Ondernemers)こっちも長っ!!という個人に1000ユーロ、夫婦で最大1500ユーロ×3ヶ月分(現在更に3ヶ月受給延長)になります。

 

各自治体によってや、申請時期によって申請方法や審査方法が異なるようで、アムステルダムやアムステルフェーン、デン・ハーグ等では申請時に銀行の残高証明が必要で、直近の収入がある程度ある場合や配偶者が給与を貰っていたり、自分の事業以外で収入がある場合などは、申請したものの受給出来なかった方も多いようでした。

 

またロッテルダムなどでは1ヶ月以上オランダを離れていた場合は受給対象外ということや、更に受給延長が決まったもののハーグなどでは受給審査の為の収入証明は自己申告ながら後で虚偽などが発覚すると罰金を課せられると明記してあるなど、各自治体ごとに色々ルールが異なるようです。

 

僕が住むデルフトでは残高証明や収入証明などの提出は必要なく、(5月6日時点)IDカードデータと銀行カードデータ、電話番号やKVKナンバー、配偶者に収入がないか?などを入力&アップロード。

 

5月6日に申請し5月12日に2ヶ月分の3006.62ユーロが振り込まれました。(端数は何でしょうか?)

 

オランダにはDigidという個人情報をデジタルで紐付けるインフラが整備されており、BSNという個人ナンバーが全ての国民に割り振られ、それを基にDigidを使って医療期間や各役所への様々な申請などがオンラインで簡単に済ませられるのです。

 

今正に日本で議論が始まった、給付金のスピード支給や二重払いを防ぐなど、今回のコロナ騒動でその素晴らしいシステムが見事に機能したという感じです。

 

そして更には5月26日に1503.31ユーロも振り込まれ、一気に財政を立て直すことが出来ました!ありがたや~。

 

 

が、申請3日後、市役所から何やら手紙が届きました。

 

 

その内容を我がオランダサポートチームの翻訳のプロフェッショナルに翻訳をお願いしたところ、

 

援助の必要な人に早急に支給する為、ルール未整備の部分は後で決定する。

この給付金は借入金と捉え、後に給付金を受け取れる権利が確定したら、そのお金は給付金となるが、そうでなければお返し頂く。

 

喜ぶのはまだ早い!場合によっては返金しないといけないというお金ということで、注意が必要です。

 

各自治体も初期は銀行残高の提出が必要だったのを後期は簡素化し、とりあえず給付金を配ってから後で審査という流れになった可能性が高いようです。

 

僕の場合、3月から高速道路の制限速度が確か全線100kmに設定されたことをすっかり忘れて、スタートしたてのデリバリーでスピード違反の罰金が立て続けに来てしまったり。

 

給付金が入るまで払えなかった道路税の、「次回から遅れたら罰金ね。」という警告書が届いたり。

 

4月29日に付加価値税665ユーロの支払いが会計士から通達され、その締め切りが翌日の4月30日で、税金の支払い期限を延長出来るという情報をどこかで目にしていたのでてっきり自動で延長してもらえると思い込んでいたら、支払い期限遅延の罰金50ユーロの請求が来たり。(これはひょっとすると後から返金されるかも?)

 

給付金の1ヶ月分は税金や罰金としてほとんど国に戻す形になってしまいました(泣)

 

が、とにかくキャッシュが入ったことで精神的安堵を得られてまずは本当に救われました。

 

国籍や居住年数に関わらず、オランダ在住者として平等に助けてもらえる環境システムに感動。しかも早い!

 

今回もう一つ、オランダにいて感じたのは、日本語補習校などでオランダ人の旦那様をお持ちの日本人妻の方々との交流も増え、そういった方々のお話や周りの雰囲気を総合すると、皆心に余裕があるのか、悲壮感を全く感じないこと。

 

もちろん飲食店等の営業停止に対するデモなどが一部発生したり、全てのオランダ人に当てはまる訳ではないでしょうが、聞こえて来たのは「仕事にならないよ。ハハハハー!」「長い休みだラッキー!」というような楽観的な声でした。

 

その雰囲気につられてか、「まあ仕事がなくなっても死にはしねーか」というような元来楽天家な僕に徐々に戻れた気がします(笑)

 

これもオランダの教育システムやオランダ政府への国民の信頼度からくる空気感なんだろうな~と、またオランダのことを少し理解した気がする事象でもありました。

 

ちなみにTOGSも試しに申請を進めてみましたが、KVKナンバー(商工会議所番号)を打ち込む欄があり、そこに自分のナンバーを入れてみると「あなたは対象外」ということで即刻却下。

 

商工会議所に事業登録する際、当初の予定から大幅に事業変更していたり、そもそもよく分からないまま移住コーディネーターさんなどに丸投げしてしまった方は、これを機に自身の登録事業種が何なのかを確認しておいた方がいいかもです。

 

僕も移住当初は、義父の会社の関係で日本の美容商材を卸す美容プロダクトというようなカテゴリーでスタートしましたが、その後タクシーに変更し、今は更に幅広く、アテンドサービスという様なカテゴリーに変更してあります。

 

事業内容の変更はネット上で簡単に出来ます。

KVK

 

ちなみに事業情報はオープンですので、よく電気&ガス会社から営業電話がかかって来てしまうのが難点ですが、なかなか使うことのないオランダ語の実践会話に活用させてもらってます(笑)

 

ということでかなり長くなってしまいましたが、僕なりのオランダの給付金のリアルをお届けしました。

情報を下さった皆様、ありがとうございました。

 

今後返金や追加などがあればまた報告したいと思います。