2020/11/22~11/23の二日間。
毎年恒例となった、誇張法協会の一泊研修が開催された。
開催地は昨年に引き続き、神奈川県三浦市にある、マホロバ・マインズ三浦。
昨年の一泊研修は台風に見舞われ、窮地をくぐり抜けて行われた研修となった。
そして、今年。立ちはだかったのは、前代未聞のコロナ台風。にも関わらず、参加者は前年同様総勢16名。
そう、コロナに対して不安がっている暇はない。今年の研修内容は、それこそ前代未聞、誇張法のフルコースだからだ。
基本中の基本の「指」に始まり、奥義に繋がる「脱力」、そして誇張法の花形とも言われる「頭蓋調整」。
参加者から出たリクエストテーマの全てを、菅会長はこの二日間に盛り込んでくださった。贅沢なフルコース、という訳だ。
一日目・指。
指の関節では、上下・左右・左右回旋、6方向の動きを見る。
指を曲げる、伸ばすという大きな動きではなく、指関節の僅かな動き。6方向のうち、一番硬い方向を検査できなくていけない。
そして今回は5本の指すべてを検査する。その検査結果を、会長一人で「答え合わせ」していくのだ。5本の指16人分を、次から次へとチェックしていく会長。
誇張法を学ぶ者にとっては珍しくない光景でも、総勢16名での指の検査は、さすがに圧巻だった。
会長も参加者も、途切れない集中力であっという間に一日目が終了となった。
「繊細」であること。
誇張法の醍醐味はここにあるのかも知れない。
指の6方向が基本となる誇張法。
関節に触れる検査ならまだしも、最終的には「脳脊髄液」という決して触れられない頭蓋の内側での流れ、そのリズムを、頭蓋骨の動きで感じ取る。
二日目・頭蓋調整。
頭蓋を構成する主たる骨のひとつひとつの動きを見る。
蝶形骨・後頭骨・前頭骨・頭頂骨・側頭骨。それぞれの骨が、脳脊髄液の生成と流出により、どう動くか。
脳脊髄液は、心拍や呼吸のリズムとは別に、かつその双方に影響されない独自のリズムで流れている。運動や緊張などによって変化する心拍や呼吸と違い、脳脊髄液のリズムは一定を保つ。要するに、感じ取るには、心拍や呼吸のリズムに惑わされないことが必須となる。
オーケストラのように様々なリズムを奏でている身体の中で、脳脊髄液だけのリズムを、一つの骨から感じ取る。至難の技だ。
この三つのリズムを、それぞれに感じ取ることができる菅会長。その感覚は、果てしない。
誇張法施術師は繊細でなくてはならない。
人に対して、命に対して。
そして繊細だからこそ、表には見えない心身の乱れも掬い取り、改善させることができる。
マホロバへと出向き、表向きは一見楽しそうに休日を満喫する人々も、このコロナ台風の影響を受け、深層心理では不安と恐怖が渦巻いている。
その負のエネルギーを感じ取った会長は、研修後も人々へのヒーリングを欠かさなかったという。
私達協会員は、コロナ台風の目の中にいた。
決してその影響は受けない。
研ぎすまされた繊細な感覚は、人々の目に見えない不調を感じ取ることができる。協会員一人一人が、この誇張法の精神と共に、今を乗り越え、多くの方の不調を癒せるように在りたい。
ご参加下さった皆様、菅会長、そしてこのコロナ台風の中、幹事という大役を引き受けて下さった鈴木先生に、心から感謝を。
ありがとうございました。
日本誇張法協会