何か美味しいものは
無いかな?
冷蔵庫の扉を開けて
覗いてみる
いろいろなものが
入っているのだが
どれにも
手を伸ばす気になれない…
決して
空腹なわけではない
それは自分でも
理解している
要するに…
心が満たされないのである
何が
欲しいのだろう?
何が
したいのだろう?
きっと私は…
何か美味しいもの
が欲しくて
そして
何か自分が喜ぶことを
したいのだろう
では?
それは一体…
何なのか?
それが…
わからない
自分のことなのに
全くわからない…
わからない…
おそらく
そういう自分の状態が
今の心の空腹を
招いているのだろう
なんて
幼稚な人間なんだろう
そう思うと
何だか笑えてきて
肩の力が
少し抜けたようだ
今日も夕陽が…
静かに…
沈んでいく