術後10日目
先生から急に説明室に呼ばれました。
わざわざ呼び出すということは
何の話かは予想はついていました。
タイトルにもあるとおり、
摘出した腫瘍の病理検査の結果
切除断端陽性でした。
どういうことかというと
肉腫の場合は広範切除と言って
腫瘍の周りの組織ごと摘出します。
その摘出した組織を輪切りにして
周りの組織へのがんの浸潤を調べます。
その結果は3パターンに分けられて
①切除断端陰性 ⇒ 浸潤なし
②切除断端陽性 ⇒ 明らかな浸潤
③切除断端陽性 ⇒ 浸潤の可能性あり
②と③の違いとして
②
手術中に目視でわかるほど浸潤しており
明らかにがんのとり残しがある状態
③
目視ではわからないが、
切除した組織に顕微鏡レベルでがん細胞があり
がんの浸潤の可能性が高い状態
私の場合は、③だったようです。
ただ、この場合難しいのは
電気メスで焼き切りながら腫瘍を摘出するので
腫瘍側で陽性だった場合でも
身体の方にはがん細胞が残っていない
という可能性もあるらしい
一般的に、切除断端陽性の場合は
放射線治療をすることが多いようですが、
上の内容こともあって、
放射線治療をせずに経過観察するだけ
という臨床研究もあるくらいだそう。
そこで先生から提示された方針は3つ
①残りのAI療法2コースの後に放射線治療
②残りのAI療法2コースのみで経過観察
③追加広範切除を行う
先生からは①を強くすすめられました。
例えがあまりよくないですが
*高齢の方の場合
今後10年のうちに死ぬとしたら
この病気以外にも要因は考えられる
*まだ若い自分の場合
今後10年のうちに死ぬとしたら
高確率でこの滑膜肉腫が要因になるので
しっかり治療はしておいた方がいい
とのことでした。
③の場合、
足の指を何本か落とすことになるし
浸潤範囲が不確定なので
メスを入れたときにがん細胞が飛散する
というリスクがあるのですすめられないそう
いろいろとデメリットはありますが
放射線治療を希望する旨を伝えました。
妻には電話で伝え、
気づいたら涙が止まりませんでした。
抗がん剤でこどもができるかわからないのに
もし、こどもができても
一緒に走ったり、スポーツしたりという夢も
もう叶わないんですね。
どこまで私の楽しみを奪ったら気が済むんですか?