滑膜肉腫と診断された日
妊孕性温存治療の次に先生にはセカンドピニオンをすすめられました。
はじめに先生に提示された治療方針としては
AI療法(A:アドリアマイシン、I:イホマイド)と手術を組み合わせた治療で
①術前化学療法3コース+手術+術後化学療法2コース
②手術+術後化学療法3コース
の2種類を提示されました。
基本的には標準治療である①をすすめられましたが、
直近で臨床試験がスタートしており、
①と②のランダム試験があったので話題として提示されました。
その直前にアドリアマイシン心筋症やイホマイドによる無精子症の話を
聞いてしまっていたことと
足があまりにもパンパンだったことから
下腿切断の可能性があると言われていたので
副作用も怖いし②の方が抗がん剤の回数が少なくていいのかな
なんて考えていました。
混乱しているところに先生がセカンドオピニオンの話を持ってきました。
余談ですが、
恥ずかしながら当時はセカンドオピニオンの意味をはき違えていました。
なんか違う治療方針を提示してくれて
実際にいい方針があればその先生に診てもらえるのかな
と認識していましたが、
セカンドオピニオンは
先生が説明した内容が間違ったことを言っていないか
別の先生の視点から診た場合にも治療方針は妥当であるかを確認する場
自分に都合のいい治療方針や
なにか新しい治療法を示してくれる医者を求めて病院をまわるのは
ドクターショッピングというのだそう
やさしくちゃんと教えてくれる先生でよかったです。
せっかく先生がすすめてくれたので、
セカンドオピニオンを受けてみることにしました。
私は地方住みで、地方の中では肉腫の治療実績が総合病院Fより圧倒的に多い
大学病院Gにセカンドオピニオンを受けに行くことにしました。
申し込みは、
先生に書いてもらった紹介状や
MRI、CT、レントゲン等のデータ、
申し込み用紙を大学病院Gへ送付
後日電話が掛かってきて、日程調整して受付完了。
当日は、車で1時間かけて大学病院Gに到着
セカンドオピニオンの内容は細かく覚えていないので少しだけ
まずは滑膜肉腫と診断されるまでの経緯、どうやって見つかったか説明
事前に送付したデータから単相線維型滑膜肉腫で間違いなさそうとのこと
治療方針についても基本的には上で書いた内容で異論はないが
切断以外にも患肢温存の可能性もあるとのこと
あと、使用する抗がん剤の副作用が怖くて、
術後だけでも大丈夫そうか正直に聞いてみました。
回答は、標準治療を頑張ってみましょうとのこと
心筋症の確率は低いもので、投与量もかなり安全を見て行うし
術前補助化学療法をして腫瘍が小さくなれば、
切除範囲も狭くなり、足を残せる可能性があるそう
聞きたいことを聞いていたら、あっという間に時間になりました。
最後は先生に意見書を書いてもらって終了。
お会計は33000円でした。
専門医の時間を独り占めにして、
聞きたいことやアドバイスをもらえることを考えたら
妥当な金額なんでしょうかね。
後日、総合病院Fの先生に標準治療を希望する旨を伝え、
治療方針が決定しました。
担当医とセカンドオピニオンの先生の意見も合致していたし、
自分が普通と違うことをして後悔したくないということもあって
標準治療で進めていくことに決めました。
その日は、AI療法実施のために心臓の検査と血液検査も行いました。
無事に治療方針も決まり、
なにかすっきりした気分だったのはよく覚えています。