滑膜肉腫と診断された日、
先生に妊孕性温存治療をすすめられました。
不勉強なため初めて聞く言葉でしたが、
要は、精子の凍結保存をしてきてはどうか
ということです。
この妊孕性に対して悪さをするのは
AI療法のIの方で、イホマイドという抗がん剤
元々は化学兵器だったものを構造改変して
今は抗腫瘍薬として使用されているらしい。
アルキル系抗がん剤に分類されていて
DNAをアルキル化することで
DNAの複製阻害やDNAを破壊することで
抗腫瘍効果をあらわすそうです。
精子を作る精巣にもダメージがあって
精子形成障害が残ってしまうことから
無精子症や乏精子症になることがあるらしい。
他にも考えられる毒性はあるものの
治療によるメリットの方が上回るとのことで
今も使用されているみたいです。
話は戻って、
精子保存は保険適用外で高額ではあるけど、
県のAYA世代向け助成事業で
一部補助金が出るとのこと
ただ、1年ごとの更新が必要で
その際に1本5000円の更新費がかかるらしい
(凍結するのは最大4本)
結婚して2ヶ月ということもあり
今後の選択肢を潰さないためにも
やっておこうと妻と話しました。
早速、県指定の病院を予約しましたが
空きがないとのこと
治療までの期間が短いことなど
専門看護師の方に説明してもらって
なんとか予約が取れました。
私の場合は泌尿器科に行きましたが
病院によって違うみたい
実際の流れを書きますが
生々しいので、苦手な方はごめんなさいね
少し行を空けときます
予約の電話の時に
十分な精液量を採取するために
最低1週間は禁欲してくださいね〜
と言われたので、
きちんと守って向かいました
量が少ない場合は同じように禁欲して
再度採取することになるらしい
当日
まずは初診の総合病院に来る時と同じように
総合受付で紹介状を出して
初診の受付を済ませ
泌尿器科の待合室へ
自分の番号が呼ばれて
ガタイのいい元気な先生に挨拶されて診察開始
採血と精液の検査で問題なければ
予定通り精子凍結に移るみたい
細かいことは覚えてませんが
ホルモンの数値とか、精子の運動量や濃度
奇形率などの基準があったと思います
診察が終わって検査に移り
はじめに採血を済ませ
次に番号が呼ばれると
診察室から少し離れたところの
鍵付きの個室に通されました
ラミネートされた説明の紙をわたされ
1時間とありますが時間は気にしないでね
と言葉を残して看護師は退出
中から自分で鍵を閉め検査開始
部屋にはちょっと良さそうなソファーがあり
テーブルにはティッシュとウエットティッシュ
壁側にテレビとDVDプレイヤー
プレイヤーの上にはなんでそのチョイス?
っていう様なA●が置いてありました
渡された蓋付きの細長いプラスチックの容器に
すごく虚しい気持ちで出して
置いてある電話で
終わったことを泌尿器科の受付に伝え
自分で部屋の鍵を閉めて
出したブツを自ら持って別の検査室へ
近くにいた人に声をかけて
ブツを渡し、無事ミッションコンプリート
そこからしばらく待って再度診察
すぐ出る結果については問題ないとのこと
時間がかかる検査項目は後日
そして、約2週間後に連絡がきて
無事凍結できたみたいです
それを使用するかは別として
生殖補助医療の進歩はすごいなぁと実感
今後、凍結を更新する時は
1年経つ前に電話で連絡
使用するとなった時は自分で取りに行って
自分で運搬しないといけないみたい
ちょっと遠い病院なので運搬が心配です
凍結した精子を使って子どもをつくる場合
それも助成金が出るそうなので
その際は使わせてもらおうかと思います