【午後3時の恋愛時間】原田妙子

【単話全14巻、コミックス全3巻完結】

 

【作品情報】

 

嫁ぎ先で義母の介護や家事に勤しむ谷山美津子、38歳。

厳しい義母の介護は辛い事も多く・・・・・

でも、夫は感謝の気持ちを言葉に表してくれるので、

お見合い結婚でしたが心の繋がりはあると思っていた美津子

 

そう、アレを見るまでは。

夫のポケットにあるモノと携帯を偶然に見てしまい・・・・

 

ショックが大きすぎて真冬にもかかわらず上着を持たず外に出てしまいました。

その日はあまりにも寒く、一先ず喫茶店に入ることにしました。

扉を開けた先は、エプロン姿の美津子に場違いなバー・・・・・・・・・

 

一先ず珈琲をと思ったところ、

喫茶店ではないので珈琲カクテルが1,080円。

手持ちが足りない!

 

「足りない分、お支払いしますよ。」

親切で素敵な男性が(青木)手を差し伸べてくれました。

 

青木と話をするうちに、

家族として、 

妻として、

一人の人間として尊重されたい!

そんな思いが溢れてしまい、

美津子は気持ちに蓋が出来なくなりました。

 

美津子が結婚後に家族としての立ち位置、役割、生き方を青木との出会いによって見つめなおす漫画です。

 

【感想】

前半ストーリーは好きな話ではありません。

義母も義妹、夫も嫌いです笑

 

が、美津子が何事も良い方へ捉える真摯な所に惹かれてしまい・・・・・・

あれだけ真っ直ぐだと少し大変かもと、思いながら読み進めました。

 

美津子ように一人で介護は無理です。

本当、よく頑張る・・・・

 

美津子は当初息抜きのつもり、

お茶のみ友達と友人として青木との交流を育んでいました。

ですが、青木はそうではなく・・・・

又、美津子の揺れ動く気持ちも歯止めが効かなくなりそう・・・・・・・

 

純粋すぎる美津子の行く末が気になり、

少々肝が冷えた漫画でした。


 

【絵】

かなりコミカルな絵なので介護の話も暗くなりすぎず救われます。

まるで子供のように美津子の感情が駄々漏れしてしまうシーン、

感情がダイレクトに伝わってきました。

 

明らかにズルく、したたかな義母や義妹の表情も見事に描かれていました!

 

少し考えてしまう場面もありましたが、楽しい時間が過ごせました‼