こんにちはニコニコ

メダル村ですパー


小学5年生の時、釣り仲間のN君からウナギの夜釣りに行かないか?と誘われた。もちろん、断る理由など無い。しかし、ウナギとは釣る魚なのか?はたまた釣れる場所が近くにあるのか?とN君に質問した。すると、淀川の本流でウナギが釣れるという。また、N君の釣りキチ父さんが連れて行ってくれるとのこと。不安は解消した。喜んで同行させて頂くことにした。

N君からウナギの夜釣りに必要な釣り道具を聞いた。投げ竿にスピニングリール。エサはミミズ。その他、ウナギ釣り専用のウナギ鈎が必要とのこと。ウナギ鈎とオモリはN君の釣りキチ父さんが用意してくれるという。

夏のハゼ釣り時に、叔父に買って貰った投げ釣りセットを用意した。チープなリールには3号の糸が巻いてある。エサは淀川河川敷でドバミミズを掘った。私なりに準備を整え、当日を迎えた。

夕方、S君と釣りキチ父さんが迎えに来てくれた。懐中電灯があれば用意した方が良いという。懐中電灯?なるほど、夜釣りでは必要か。なんだか探検にでも行く様な気分になり、心が踊った。

自宅から徒歩5分で淀川本流に到着した。はやる気持ちを抑えて仕掛けを準備した。釣りキチ父さんからウナギ鈎を貰った。ウナギ専用の独自の形をしたウナギ鈎。子供ながらその形に感心した。私はウナギ鈎にドバミミズを縫い付けた。

日が暮れると、ウナギは岸沿いの巣穴なら這い出し、捕食を始めるという。遠投をする必要は無く、10m程度投げれば良いと釣りキチ父さんからアドバイスを受けた。アドバイス通り、私は慎重にキャストした。

釣りキチ父さんが、私の竿先に鈴を付けてくれた。ウナギがミミズに食いつくと鈴が鳴り、アタリを教えてくれるようだ。

しばらくすると、S君の竿の鈴が鳴った。30cmのウナギが釣れた。次の瞬間、私の竿の鈴もなった。グネグネとした引きとともに40cmのウナギが釣れた。初めて触ったウナギの感触。その感触は、今でもはっきりと覚えている。鈎を外そうとすると、ウナギは糸に体を巻きつけた。

竿の鈴が次々となった。どうやらウナギの時合いに入った様だ。連続ヒットが続き、私は4本のウナギを手にした。夜が深まると、ウナギのアタリも遠のいた。

ウナギは釣りキチ父さんが捌いてくれた。うな丼にして食べた。ウナギ好きの母は、たいそう喜んだ。

専用の釣り道具など無い。ただ、ウナギは十分に泳いでいた。そんな時代の思い出だ。



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