本番を迎えるにあたって、どんな競技であっても一貫した自分の考えは
「裏付けのない自信は自信ではない。努力を積み重ねて最高の準備をすることで自信を持って本番に臨むことができる」だ。
今回仕事の関係で、水中でタイムを競う競技に出場した。
当然、勝つために自分なりにできることはやって自信をもってスタート台に立った。
だが、普段の練習ではしないような大失敗をおかして、惨敗に終わった。
「メンタルが弱い」と一言で言えばそれで終わるのだが、タイム競技と対戦競技の試合前の心構えの完全な違いに気づいていなかった。
自分のやっている空道のような対戦競技では、相手との優劣によって勝敗が決まる。だから負けるか勝つかの境目が試合中も常に目の前にある。どんなに自分の調子が悪くても、とにかく相手より上回っていれば勝てる。「絶対に勝つ!」といった気迫を前面に出すことが大半いい方向に転がる。
一方で、タイム競技は相手ではなく相手のタイムとの優劣で勝敗が決まる。相手が見えない。タイムとの争いで、それぞれが自分のベストタイムを持っているため、番狂わせといったことも起こりにくい。練習通りのタイムを確実に出すことが勝利への近道だ。「いつも通り」これがタイム競技のスタート台に立つときの理想の心構えである。
今回は、「勝つ!」「良いタイムを出す!」本番だからこそ余計強く思ってしまい、結果としていつもとは微妙に違う身体の動きになってしまった。
これも経験。今回の失敗をキッカケにこんなことにも興味をもって考えれたことだけでも収穫なんじゃないかな。

