Fate or Destiny ◆09 | copain (Ameba出張所)

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強火智担で根っからの腐女子のあややがひっそりまったりと某気象グループの長男×四男の【J禁P禁】を取り扱っている駄文サイトです。
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◇18歳以下 

◆J禁、P禁ってなに? 

◇BLってなに? 

◆ONは受け入れられない! 

って方はご遠慮下さい。


タイトルの記号で視点を表しています。 ◇Side和 

◆Side智

 ゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚+


◆09



メッセージアプリに 

「ごめん、やっぱりヒート来た。

  食糧 スポドリ 求」 

とだけが届いた。 


病院行くかと返信で聞いたら、
「薬もあるしすぐ治まるから大丈夫👍」、と。

そして、『部屋のドアノブにかけておいて欲しい』と追加のメッセージが届いた。 


俺がニノを守るのに。 

どんな辛いことからも、俺が守ってあげたいのに。 


でも、ニノは俺に守られたいなんて思っていない。 

だから、俺からは動かない。 

触れてしまったら、止められなくなるから。 


 …早く気付いてよ。 

 そう心の中で呼びかける。

  



第二性徴が発現すれば、自然とわかるだろうと思っていた。 

でもニノはまだ気付いていない。 

俺との運命に。 


だから待つ。
  

待つのは得意。 

どれだけ時間がかかったとしても
ニノは俺の運命の人だから。 

それだけは紛れもない事実だから。 


 ・


 買ってきたインスタント食品、ゼリー飲料、スポドリ等々をひとまとめに袋に入れた。 

部屋の鍵は持ってる。 

けど、ニノの希望通り袋をドアノブに引っ掛ける。 


 『食べ物と飲み物、かけといた』 


素っ気ない文を打って送信した。 

ニノの望み通りにしてやることが、今の俺にできること。 

早く立ち去るべきなのに
ニノの様子が気になって動くことが出来ない。 


しばらく廊下の影から様子を見ていると、
ゆっくりとドアが開きニノが現れた。 


瞬間、ふわぁっと甘い匂いが鼻腔をかすめた。 


たったそれだけで、
その匂いが、

ニノの匂いが 

一瞬にして脳内に深く刻まれる。 


俺のだ。 

俺の番の発情期だ。 

今すぐ項を噛め。 


そんな衝動が沸き起こる。 


ニノは袋を取りすぐに部屋へと消えたが
俺の中にはどんどん熱が溜まる。 

アイツに牙を突き立てたい、と 

無情にも欲してしまう。 


発情期の熱に当てられたせいだと必死に自分に言い訳をする。 


ニノが望まないことはやらない。 

今はその時期じゃない。 

俺は大丈夫。 

理性でコントロールできる。 


必死で唇を噛み締めた。 


 ニノのヒートにあてられて、俺の犬歯が伸びている。 

オメガを番にするときだけ現れる、まるでドラキュラのような鋭く長い犬歯。 

それが唇にぶすりと刺さり、口の中に鉄の味が広がった。