おはようさんでございます!

 

更に過酷な話が続きます。

 

1.夏のキャンプ

  5泊6日のキャンプです。春のキャンプに懲りて退団すればいいものを、その選択肢を思いつくこともないまま夏を迎えました。

  まさに地獄のキャンプでした。この野営地もただの空き地です。春のキャンプは川べりだったので水の確保が楽でしたが、この野営地には川がありません。10分くらい離れた寺まで水を汲みに行かなければならないのです。いやー、水は大事ですね。夏なので使用量も半端ないです。で、その水汲みは当然、新入隊員である小6です。

  一斗缶(18Ⅼ)を両手に持って、毎日10分の山道を何往復もさせられます。行きはヨイヨイですが、帰りは地獄です。18㎏を両手に持って小学6年生が運ぶんですよ!その貴重な水を中学生たちは節約せずに使います。ホント殴ってやろうかと思ってましたね。

 

2.夜の襲撃

  キャンプは夏休み中に実施されるんでOBたちが遊びに来ます。主に高校生たちです。差し入れなんてものはなく、夜にバイクなんかでやってきて「襲撃」です。深夜、寝ている家型テントが揺らされます。えっと思って飛び起きると、テントがバタッと倒れます。テントの建て方が悪いって言ってペグを足で抜くんです。ペグを抜くと当然テントは倒れます。

  彼らの言い分としては「足で引っ掛けると簡単に抜けるような建て方ではいざって時に困るから建て直せ」ってことです。また「テントの周りの側溝が浅いから掘りなおせ!」っていうんです。深夜ですよ、ノソノソと起きて側溝を深夜に掘らされます。

  質の悪いのになるとテントを支える支柱を折ります。アルミでできたパイプなんで折れたり曲がったり簡単にします。折れたらそこらに落ちている木を拾ってきてそれを支柱にしなければなりません。

  但し、少し気分がいいのはOBたちは新入である私たちに言うのではなく中3の班長たちをいじめてくれるんです。そこは少し気持ちよかったですね!

 

3.同期のほとんどが退団

  こんな感じの夏のキャンプですから、同期の小6が10人くらいいたと思うんですが、私以外全員途中で帰宅したり、病気になって本部(医療)テントに行きました。つまり脱落です。で、夏キャンプの後には同期が2人だけになってました。私は「退団」っていう選択肢がなぜ思い浮かばなかったのが今でも不思議です。

 

4.ジャンボリー

  4年に一度ジャンボリーという超大型キャンプがあり、その年は東北の蔵王で行われました。全国の各団から選ばれたボーイスカウトがそこに集って約1週間キャンプをするのですが、ただの広大な空き地がその間は一つの街のようになります。なんせ3万人が集まるんですから、そこらの地方都市よりでかいです。

 

5.台風直撃

  そのジャンボリーに台風が直撃しました。おそらく学校なら休校になるようなレベルの台風ですが、ジャンボリーは続けられました。急に中止になったところでバスの手配や宿泊所の手配ができないから仕方のない判断だったのかもしれません。

  その台風の最中、ジャンボリー大集会というイベントが行われました。各地から集まったグループごとに出し物をしたり、偉い人がスピーチしたりする式典です。

  その大集会に各団の団旗を披露するっていう演目があります。オリンピックの選手入場の選手がなくて国旗だけが入場するようなものです。数百を超える団旗が並びます。

  ボーイスカウトにとって団旗は非常に大事で名誉なものです。また制服も大事なものです。なので台風が来ているのも関わらず雨具も着けずに参加しています。で、当然屋根もないバックヤードに雨ざらしで2時間くらい待たされるわけですが、体が冷え体力が限界になった人たちがバタバタと倒れていくんです。倒れても自分の持っている団旗を泥で汚す訳にはいかないので誰も助けません。

  それでも、主催者はほったらかしで、さすがにヤバいと思った子供たちの何人かが自主判断で自分の野営地に帰り私も同じように帰りました。でも、指示があるまで残った人もいるんじゃないかな?実は死者が出てたんじゃないのかと未だに考えることがありますね。

 

明日は楽しかったことを絞り出してみます。

 

ほなさいなら!