パリ五輪が近づいてきました。なでしこジャパンの初戦となるスペイン代表戦まで、一か月を切りました。どの国が優勝するのかまったく予想出来ませんが、日本も優勝候補の一つであると思っています。

 

 今月26日、これまで女子サッカー界を牽引してきたアメリカ女子代表のメンバー発表がありました。驚いたのは、代表メンバーからあのアレックス・モーガンが漏れたということです。本当に驚きました。

 

 アメリカ女子代表をずっとウオッチしてきたわけではありませんので事情は分かりません。なでしこジャパンの前に、常に圧倒的な存在として立ちはだかってきた彼女が代表から漏れたのは何故なんでしょうか。

 

 モーガンも34歳となり、足首の負傷から最近復帰したばかり。ここ8試合は得点を記録していないといいます。

 

以下、【ニューヨークAFP=時事】より

 

 サッカー女子米国代表のエマ・ヘイズ監督は、2012年のロンドン五輪以来となる通算5度目の金メダル獲得を目指す中、FW陣にはトリニティ・ロッドマン、ジェディン・ショー、ソフィア・スミス、マロリー・スワンソンを選出。これまで代表戦224試合に出場して通算123ゴールを挙げているモーガンの居場所は、チームになかった。

 

 モーガンはロンドン大会の金メダリストで、W杯では2015年と2019年に連覇を果たしたチームの中心選手だった。

 

 落選を受けてモーガンは「五輪の舞台で国を代表する機会を得られなかったのは残念です」としつつ、「あと1か月ほどしたら、このチームを応援して、国民の皆さんとともに声援を送るのを楽しみにしています」とソーシャルメディアへの投稿で述べた。

 

 今年行われた女子ゴールドカップでも代表落選となっていたモーガンだが、その後負傷者の代替選手として招集されていた。

 ヘイズ監督はモーガンについて「素晴らしい選手であり、素晴らしい人間」と話し、難しい決断だったと述べた。

 「前回の合宿で彼女と仕事をする機会は一度しかなかったが、資質だけでなくプロ意識やその実績を目の当たりにした」

 「18人のうち、フィールドプレーヤー16人、GKが2人しかいないという中で決断するのは簡単ではない。もちろん難しい判断だった」「アレックスのこのチームでの経歴、実績を考えたが、私は別の方向に進みたいと思い、他の選手を選んだ」

 イングランド女子スーパーリーグのチェルシーで大きな成功を収めた英国人のヘイズ監督は、先月米国代表指揮官に正式就任したばかりとなっている。【翻訳編集AFPBBNews】

 

 

 アメリカ女子代表は、今はかつてのような絶対女王とは言えない存在になってしまいました。ワンバック、ソロ、ロイド、ラピノーといったかつてチームを支えた名選手が次々と引退してしまい、今度はモーガンが代表落選となりました。今のアメリカ女子代表の力は那辺にあるのでしょうか。

 

 アメリカ女子代表のFIFAランクは、スペイン、フランス、イングランド、ドイツに次ぐ5位です。そして、スウェーデン、日本と続きます。イングランド、スウェーデンは五輪出場を逃しています。

 

 パリ五輪の女子サッカーは、7月25日に開幕し、決勝戦は8月10日に行われます。米国はグループBに入り、ザンビア(64位)、ドイツ、オーストラリア(12位)と対戦。よもや予選敗退はないと思いますが、ノックアウトステージでどこまで勝ち進めるか。FAスーパーリーグ優勝監督の手腕はどうなのか。新たな夢物語が始まるのか、並の女子サッカー大国になってしまうのか。