天王洲にある銀河劇場で上演された

「今、僕は六本木の交差点に立つ」9月7日の2公演を観劇してきました!

久々のマチソワ、そして2時間40分という長めの上演時間だったので若干疲れはしましたが、

最後まで飽きずに楽しめました!

 

 

※以下、ネタバレ等も含まれますのでご注意ください!

 

 

 

 

 

さて、この作品は一人の男の全力で駆け巡った人生のお話なんですが、とにかくエネルギッシュ…!

貧乏な生まれの主人公が類稀なる商才を発揮して様々な事業を行ない、大金持ちになっていくのですが、

若い頃からお金に苦労しすぎたせいで、世の中金が一番!みたいな思考に陥り、

大切な人を傷つけてしまう…

そして歌を歌い始めた…!(⁉︎)

 

ということで、なかなかの破天荒だなと思ってみてたんですが、なんとこの作品のモデルの方が実際いらっしゃるそうです(゚ω゚)

 

貧乏から大金持ちに…って本当にすごいなと思うんですが、

実際成し遂げた方がいると聞くと驚きですね。

 

そんなモデルの方も知らず、前知識もなく、なぜこの作品を観に行ったかと言いますと、

死ぬまでには絶対目の前でお芝居を見てみたいと思っていた山寺宏一さんが出演されると聞いたので…‼️(いつもと同じキャスト目当て)

 

山寺さん以外の出演者の方は主演の中村誠治郎さんしか存じ上げなくて、そういう点でもめちゃくちゃ新鮮な公演でした!

 

今回は印象に残った方の感想を書き残しておこうかと思います。(ただ、本当に全員お芝居ポテンシャル高かったです!全員大好き!)

個人的な備忘録みたいなものなので、色々細かいところ間違えてたり、

都合のいいように解釈したりしますが(おい)温かい目で見ていただけると幸いです。

 

 

●中村誠治郎さん

今回の主演。

私はたしか戦国BASARAとリインカネーションで拝見したことがあると思うんですが、とにかく殺陣が凄い、という印象が強かったので、

今回殺陣は無いだろうしどんな感じなのかな?と楽しみにしていました!

そしたら、開幕早々 歌が上手い‼️心地いい声でめちゃめちゃ良かったです。

主人公ふとしはとにかく全力で人生を駆け巡っていくキャラクターなので、中村さんも全力‼️

でもただバタバタしているわけじゃなくて、ちゃんとメリハリがあって見やすかったです。

 

このふとし、中盤くらいから実際腹たつというか、キレイにダメな方に行っちゃうんですが、イケメンのおかげで若干弱まる嫌悪感←こら

 

終盤はお金は浴びるほど持っているのに、孤独であることを実感し、親友を傷つけてしまったことにも気づいて、

少しづつ変わっていく感じ。そして六本木の交差点で歌う(このうまく説明できない感w)

 

序盤の貧乏&学歴コンプレックスのネガティヴマン

中盤の金があれば皆幸せマン

終盤の毒気が若干抜けた誰かの背中押したいマン

2時間半の中で激動の人生を表現するのってめちゃくちゃ大変だと思うんですが、

中村さん熱演相まって飽きることなく最後まで目が離せませんでした。

お疲れ様でした‼️(心から)

あと、一番びっくりしたのがパンフレットに書いてあった

「来年40歳」です  笑

嘘やろ若すぎ…!

 

 

●有澤樟太郎さん

今回初めて拝見しました。

ふとしの親友・シュン役の方ですよね。

めちゃめちゃ背が高い!ふとしのお兄ちゃんに「シュンくん大きくなったな〜何頭身になったんだ〜」って言われてて笑ったwまじで何頭身なんだと思うレベルで背が高いし足が長い。

シュンはふとしが落ちている時にいつも背中を押してくれる優しい親友。

裕福(?)なシュンと貧乏なふとし、

爽やかで高学歴なシュンとネガティヴで学歴コンプなふとし

正反対で気が合わなさそうな感じもするけど、

幼い頃から同じ土地で育ってきた絆を感じました。

有澤さんの嫌味のないお芝居ですんなり見れました。

あと、序盤から完璧幸せ人生過ぎるのと、「やせるな!ふとし!」とやたらと言いまくるので、

シュン絶対人生転落するやろ…と思っていたら案の定( ;  ; )

中盤で失踪してしばらく出てこないんですが、最後ホームレスになってしまっている事が判明しますが、

初見の時、中盤の六本木の交差点のシーン(実際街中こんな人いるいる、って思った好きなシーン)のホームレスがシュンだって知らなかったもんですから、

ふとしの歌を聴いて泣いている姿を見て、マジかー!シュンやったんかー!と思いました(思うツボ)

私の視力が悪いのを差し引いても結構見事だったと思ったんですが、どうですかね(知らん)

 

あとシュンで印象に残ってるのは、ふとしにお金を貸してもらう辺りから。ちゃんときっちり借りたお金を返しに来たのに、ちょっとふとしがその頃あれだったんですれ違いになっちゃって可哀想でしたね…。

縁を切りたく無い人とはお金の貸し借りはしない事っていうのはマジですね。

有澤さんとっても良かったです。

ソワレでカテコ当番でした。初日にご両親が見にきてくれたらしく、いつも塩反応なお父様が、今までで一番感動したって言ってたわよ〜とお母様に暴露されてたエピソード可愛かったですw

 

 

●定本楓馬さん

定本さんも今回初めて拝見しました。

今回のストーリーテラー。結構ファンシーなビジュアル(とヒゲ)とファミリーミュージカルのようなやたら大きい動きで最初戸惑いましたが(笑)

セリフ回しが上手で聞きやすかったです。あの動きは演出家さんのこだわりがあったんでしょうか?未だに若干謎ですが、中盤からは物語に絡んでくるので、他の皆さんと同じトーンでお芝居されてました。

ちゃんと溶け込んだお芝居もされてたのでやはりポテンシャルが高い…。

あの落ち着いた会社の御曹司がストーリーテラーになるとなんであんなキラキラになるんや(迷宮入りしてしまった)

ふとしを仕事仲間として好敵手的な感じで好きだったんでしょうね。男性の仕事上の戦友的な関係性って良いですよね(^^)

若いけどやり手な御曹司、正統派な彼がふとしの破天荒に救われている様子はほっこりしましたね。

ふとしは沢山の人を傷つけてしまったけど、こうやって救われてる人もいて良かった。

 

 

●七木奏音さん

この方も今回初めて拝見しました。

キレイ、細い、お芝居うまっ…‼️って言う感じ←

七木さんはタイ人の女性サラー役。

生まれが貧しく学校に行けず、生きていくために身を売るという選択肢しか持たない女性。

七木さんはカタコトの日本語がめっちゃ上手い(地味に凄い)

わざとらしいカタコトじゃないので本当に外国の役者さんかと思いました(笑)

そのおかげで突然のタイにもすんなり入っていけました。素晴らしい。

サラーのピュアさがこのタイパートの救いって感じで、実際置かれている状況はヘビーです。

山寺さん演じる「おじさん」との出会いがサラーの人生を大きく変えることになるわけですが、

この2人のお芝居のやり取りはめちゃくちゃ素敵でした。

 

特に印象に残っているのは、

「おじさん」を亡くした後、タイに沢山の学校を創るという2人の夢を叶えるためにお金持から奪うような形で利益をうむことも厭わなくなった彼女の元に、

件の学校に通って夢だった新聞記者になれた青年が現れたシーン。

あのサラーがめちゃくちゃやり手になってる…!ってまず衝撃があり、七木さんお芝居うまっ…ってなる←

過去を省みて今の自分誇れない彼女、夢を叶える大きなきっかけをくれた彼女の過去に幻滅してしまった青年の対峙はなんとも悲しい。

でもそこで彼女は生前の「おじさん」の言葉を思い出してはっきりと、自分が好きと言えた。過去の悲しみも全部まとめて受け入れる事が出来たサラーの言葉が素敵でした。

そして七木さんお芝居うまい…(それに集約される)

素晴らしかったです。

 

 

●山寺宏一さん

今回観に行ったキッカケの方です。

言わずと知れた声優界の凄い人ですが、こうして実際に目に前にするのは初めてでした。

ディズニーが好きなのと、世代的に完全に山ちゃん世代なもので、絶対死ぬまでには山寺さんのお芝居を生で観たい‼️と思っていましたので、今回張り切って見てきたわけです。

その結果…

マジで最高良かった…(語彙力)

もう山ちゃんなんて呼べない。山寺さんは舞台でも凄かった←

 

山寺さんが演じたのは久保田というごく普通のサラリーマン。タイ出張の際に出会った女の子が、昔幼くして亡くした娘と重なり、なんとか救いたいと行動をおこす役柄です。

山寺さんも今回みたいな役はあんまりやった事がないと、なにかのコメントで書いていましたが、

ほんとそうですね、意外と普通のおじさん役ってないですよね?普段魔人とかですもんね(普段いうな)

この久保田という男性、本当に優しい!本当に誰も傷つけない!本当に優しい!←

なので山寺さんもすごく柔らかい声で包み込むようなお芝居でめっちゃ素敵でした‼️

 

第一声の「ど、どうぞ…」だけで、おぅ…ええ声やないか…ってなるのでやばいです←

タイパートは風俗店スタートなので、普通のおじさんが騙される悲しい話なんじゃ…って不安になったんですが(笑)そんな事なかった。

サラーの姉が奉公先の主人に傷つけられてその後亡くなってしまった話、サラーが姉を可哀想だと言いながら自らも同じ状況下で生きていくしかない彼女を見つめる表情が(視力足りなくてあんまり見えなかったけど)切なかったです。

サラーが「私 幸せだってば…!」と久保田さんにお金を投げつけるところがあるんですが、マチネの時は結構お金が久保田さんの周りに散らばって、いい感じに悲しかったです。(ちょっと段になってる交差点セットをはみ出して飛んでってた笑)

ソワレは札束ごと全部山寺さんのところに結構な勢いで飛んでってました(笑)

舞台ではこのお金を始め、小道具の処理って重要なお仕事だと思うんですが、ソワレ場面転換(この作品の場面転換は鬼の慌ただしさ)の時にサラーの足元にお金が落ちっぱなしだったんですが、山寺さんがバッチリ拾って優しい笑顔でサラーへ。ちゃんと久保田さんの優しさのまま小道具処理しててさすがだなと思いました(細かい)

 

字が読めないというサラーが今の仕事を辞められるように、新しい部屋を買って、本と電話も購入。字を教えてあげる久保田さん。サラーの言葉を借りるならば神様みたい。

このお買い物シーンはノンバーバルで軽快な曲に合わせて舞台上を動き回る山寺さんと七木さんが可愛かったです。

とにかく忙しいシーンなんで、ものすごい勢いで本をサラーに渡しまくる久保田さんが個人的にツボにハマりましたw

あと、山寺さんご本人もなんですが、久保田さんはふとした瞬間にかっこよかったりしてやばかったですね(所作というか仕草というか?胡座とか…わからん)

それから今回初めて気づいたんですが、山寺さんの手めっっっちゃかっこよくないか…‼️手‼️(うるさい)

 

この2人といえば指切りげんまん。

マチネの指切りげんまんは山寺さんがいい声すぎて笑ったw

ソワレはいい声抑え気味でなぜか山寺さんが笑った←

サラーと久保田さんかわいい…永遠に見ていたい←

 

日本に帰国後友人の弁護士に自分がステージ4の癌であることと、タイで学校を作りたいという夢を語る久保田さん。

弁護士さんの「騙されてる〜」が毎回絶妙で笑うw

タイパートはどっちか悲しいことになるんじゃないかなーとは見る前から思ってはいたんですが、そっちかー!ってかこのタイパートどこでふとしの物語と交差するんだ…?とこの辺りで思い始めた(笑)

サラーがタイでおじさんと連絡が取れなくなって不安がってる時、久保田さんが指切りを見つめる目も切なかった。

 

1幕の最後、タイの祈り場(?)みたいな場所で再開する2人。

セットもシンプルだけど雰囲気が出ていて素敵だった( ´ ▽ ` )学校を創る夢を抱いて希望に満ちた2人の笑顔をみてるとこのまま何もなければいいのにと思った。

そして、ここでこのタイパートがふとしの執筆中の小説であることが明らかに(衝撃)

そっちの交わりかたねーーー‼️と思うのと、ふとしの創作意欲の多さよwと思った。

 

2幕の中盤で再登場したタイパートは、ホテル経営と学校設立が軌道に乗ってきた頃。

すっかりキャリアウーマンなサラーの美人秘書感と、なにかの教祖様みたいな(こら)白い衣装の久保田さん。

そこに昔サラーの仕事の斡旋をしていた男が現れて、金を無心に来る。サラーが全部自分で背負いこんで解決しようとする姿をみた久保田さんの

「僕が救いたい子供たちの1人目が君だ」みたいなセリフがあるんですが、グッときました。

「君を護れないようじゃ子供達だって護れない…!」といって小切手を切る久保田さんのかっこよさよ…(惚れた)

 

その後久保田さんは談笑中に咳き込んで吐血(上げて落とすやつ( ;  ; ))

山寺さんの咳お芝居が普通にうまいので若干心配になる←

吐血のお芝居も大げさじゃない感じが逆にリアルで心配になる(笑)

久保田さんのセリフは全体的に心にくるものがあったんですが、この死の間際のシーンは色々やばかったです。

「今の君があるのは過去の悲しい経験のおかげだなんて絶対に思わない」(みたいなセリフとか)

「僕は今の君が好きだ」(ど直球でやばい)

「君が自分の過去を恥じるたびに僕は苦しくなる…」(このセリフが後々サラーの考え方を変えてくれる)

あとめちゃくちゃうろ覚えですが「笑顔の子供が1人でも多く増える事が僕の生きた証なんだ」「素敵だろ?」って泣きそうな声で言われるとこっちも泣きます( i _ i )

サラーができるキャリアウーマンの出で立ちで号泣するのでさらに泣けてきます。

最後の最後で君を泣かせてしまったって言ってサラーの頭を撫でるのは反則だと思います。

死んでしまったおじさんがサラーの背をポンと押して、背を向けて舞台奥に歩いていく演出が、あぁ死んじゃったんだ…ってわかる演出で泣きました(T . T)

私の周りの席の人も鼻をすすってましたね…同士よ…←

 

そして最後、ふとしが人生を終えて眠りにつく時、お迎えのようにやってくる久保田さん。衣装白かったのこのためなのかな?

作者とキャラクターの交流って個人的には好きです。

ふとしが久保田さんの目を見つめて(なんなら顔ごと包み込んで)「あなたみたいになりたかった」とこぼしたのが、

ふとしのずっと秘めてた思いだったんだろうな(多分)

誰も傷つけないし、優しいし、沢山の人を救ったただの普通の人になりたかったんだろうな。

ふとしの理想というキャラクターだったからあんな人畜無害な人だったんですね←

 

あと、久保田さんが眠りについたふとしに「お疲れ様でした」って言うんですけど、本当に中村さんお疲れ様でしたって気持ちになる舞台でした(笑)

暗転になるまで、子供を寝かしつけるみたいにふとしの頭を優しくポンポンってしてたのが、最後まで久保田さんの優しさやべぇってなりました。

 

 

 

数人のことしか書いていないのにだらだらと書いてしまった上、文章が支離滅裂でストーリーとか知りたい方には全く役に立たなくてすみません(笑)

あといつも通り目当てキャストさんの感想だけやたら長くて、気持ち悪いの謝罪_:(´ཀ`」 ∠):

 

とにかく出演者の皆さん上手でノンストレスでお芝居に集中できました!チラシの爽やかさなんやったんや、途中でプロット大幅変更でもしたんかって言うぐらい熱い舞台でありました(笑)

 

山寺さんは舞台コンプレックスがあるって言ったりされてますが、今回マジで良かったので今後も舞台出られる時は極力見に行こうと思います(^O^)