あの日から一年。


「早いもので」と冒頭に付けたそうとした自分に違和感を覚えた。



日本という大きな括りで見れば僕自身も当事者と言えよう。
だが真の意味での当事者とは、今回の震災で被災した東北の方々、被災地の皆様のことである思う。



あの日から一年。
僕の住む東京は少しずつ「日常」を取り戻し、今となっては以前と変わらないような日々を過ごしている。


そんな社会で毎日を送っている僕らからすれば「もうあの日から一年経つのか」という感覚になるのは良くも悪くも仕方ないことなのだろう。


僕はこの感覚が恐ろしい。
忘れてはならない、決して風化させてはいけないあの出来事を自分の日々を過ごすことで精一杯だと言い訳をして、いつのまにか「過去」にしてしまうこの感覚に。




あの日から一年。
被災地も瓦礫の撤去が進み、少しずつ地震と津波の傷跡を消し去りつつある。



けれど、例えその傷跡を全て取り除いたとしても全てがなかったことになるわけではない。


これから先何十年かけて復興に向かっていき、いつの日か「日常」をもう一度手に入るれたとしても。



人は「忘れる」。


辛い過去を背負い続けることは、いつか心を狂わせてしまうから。



けれどあの日のことは、二度と同じ過ちを繰り返さないためにも決して忘れてはいけないんだ。





「泣いて済むなら泣きます。」

そう仰っていた被災者の方の姿が脳裏に焼き付いています。
まさしくその通り。
今立ち止まることは許されない。
僕らは前に進まなきゃ。



2011年3月11日14時46分。


現在2012年3月11日。
またもう一年経ったその日に向けて、一歩また一歩。



最後になりましたが、東北大震災にて被災された方々と、あの日亡くなられた尊い生命すべてにお悔やみ申し上げると共に、ご冥福を心からお祈りいたします。

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