通信制高校に通っていたのもあり、1年生から某青いコンビニで働いていた。
当初、周囲の人からは「コンビニなんてブラックなんだから辞めな」「客じゃもろくな奴がいねぇよ」と言われた。
だが私は小学生の頃からコンビニで働きたいと考えていた。
まあ理由なんてしょうもないが、レジが使えるなんてカッケーと思っていた。ほんとにそれだけだ。幼い私にはレジが使える人=天才…
と思っていた程で、憧れの眼差しを向けていたものだ。
だからバイトの面接の時「何故コンビニのバイトに応募したんですか?」と聞かれた時は焦りしか無かった。「レジが触りたいからです」なんか言ったらご退場くださいと言われるに違いないので、「ここのコンビニはみなさん生き生きとしているからです」と1度も行ったこともないくせに綺麗事をいって私のバイト生活は始まった。
バイトを始めて3ヶ月がたった頃、仕事にも慣れてきて職場の人とも仲良くなっていた。
お客さんも地元の人しかほとんど来ないので、特にトラブルもなかった。
当初は周りから散々な事を言われたが、大したことねーじゃんと安心仕切っていた。
そんなある日、いつも通りレジやっている時、ある客が来た。少々小太りのグラサンをしたいかにもなおじさんがレジにきて、缶コーヒーとハッシュドポテトをかった。ハッシュドポテトは店員が包みに入れてお渡しする。当時はレジ袋が無料だったため何枚でも付けれるのだが、私は缶コーヒーと同じ袋に入れた。まあこれが後のクレーマーに繋がる訳だが。
私がハッシュドポテトを缶コーヒーと同じ袋に入れた瞬間グラサン男は「コーヒーが冷めるだろうがよぉ!!!」と怒鳴ってきた。正直この時点では100私が悪いので、すぐ謝り別の袋に入れ替えた。そこまではいい。問題はそこからの発言だ。やれ「若いやつは使えない」「お前はそんなことも出来ない馬鹿野郎だ」「気の使えないやつ」「お前みたいなやつは将来ろくな人生を歩めない」など、ハッシュドポテトと缶コーヒーを一緒に入れた事で私の人生まで占ったのだ。
内心ハンマーでもあればグラサンを叩き割ってやりたいところだが、こいつも一応お客様。落ち着け自分、お釣りさえ渡せばグラサン男とはおさらばだと理性を呼び出していた。
お釣りを準備し、トレーにお釣りとレシートを置くと今度は「レシートを投げた」とイチャモンを付け始めた。
もう私の理性は完全に崩れてしまった。
ああ、なんだよ。
本来なら謝れば解決するのだが、理性のない私は「いえ、投げてません。トレーに置きました。」グラサン男は「いや、お前は投げた。そう見えた」
ここまで来ると後に引き下がるの惜しくなってしまったので、投げた投げてない論争が始まる。後半からは「お前は怒ってる」「なんだその態度はよォ!」と罵声を浴びたが「怒っていません」とシラを切った。(実際はブチギレている)
するとグラサン男はついに右ストレートをする体勢を準備した。よしそっちがそうなら打たれて警察に突き出してやると思い、顔を突き出した。
だが、流石に不味いと思ったのか、舌打ちして逃げていった。
グラサン男が逃げたあと手は震えるは声は出なくなってしまった。
私がオドオドしながらレジをしていると常連さん達が「警察呼びな!」「兄ちゃん頑張ったな」と心配のお言葉を頂いた。
あのあと特にお店にも苦情が来てないし、あのグラサン男も見てないのでもう会うことはないが、3ヶ月でこれにぶち当たったときは「これがコンビニか」としみじみと感じた。