ミンチン
「この子は今日から台所のメイドに使うことにしましたからね。」
「遠慮はいりません。ベッキーと同じように厳しく使うように、分かりましたね。」
モーリー、ジェームス
「はい、院長先生。」
モーリー
「さあ、昨日までの友達の後片付けから、始めてもらおうかね。」
「食べ残しは、後でおまえの食事になるんだから、粗末にするんじゃないよ。」
ラビニア
「まあ、見て、うふっ。」
ミンチン
「何をしているんです。皆行くんです。」
ロッティ
「セーラー・・・」
ミンチン
「セーラ、何をぐずぐずしているんです。早く教室の掃除をしなさい。」
セーラ
「院長先生、お願いがあります。私、勉強がしたいんです。」
「授業が終わった後、教室で勉強をする事をお許し頂けないでしょうか。」
ミンチン
「何を馬鹿な、おまえはもう自分の置かれた立場を忘れたんですか。」
「おまえは働くことで、ここに置いてもらっているですよ。さっさと仕事をしなさい。」
「アメリア、生徒達にセーラと親しく話しをしないように、厳しく注意なさい。」
アメリア
「はい、お姉さま。」
「お父様。私はひとりぼっちでも勉強を続けるつもりです。自分の心を支え続けるために。」