屋根裏の暗い部屋.4 | 黒いダイスが俺を呼ぶ

黒いダイスが俺を呼ぶ

さすらいのSUZUKI SC100乗り。主にスズキフロンテリヤエンジン系を乗り継ぐ。
日活アクション映画、昭和の特撮番組が好物でロケ地巡り。
大日本帝国陸海軍戦闘車両模型も好き。

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ミンチン
「世間知らずが、おまえぐらいの娘がこのロンドンで一人で生きていけると思っているの。」
「この学院に置いてやる事にしたんです。」「何をびっくりしているんです。」
セーラ
「では、本当においてくださるんですか。」
ミンチン
「おまえはねえ、たった一人ぼっちになってしまったんですよ。」
「お情けでも置いてやらなければ、誰が助けるっていうんです。」
セーラ
「ありがとうございます、院長先生。」
ミンチン
「ただし、おまえにはこの学院のために働いてもらいます。」
セーラ
「はい、院長先生。ここにおいてくださるなら、私どんなことでもいたします。」
「私、ロッティたちにならフランス語を教えられると思います。ロッティたちも私になついています・・・」
ミンチン
「お黙りなさい! 生意気いうのはお止め。おまえは明日から台所で働くんです。ベッキーと同じようにね。」
「置いてもらえるなら、どんな事もすると言った筈です。私に礼を言うべきです。」
セーラ
「ありがとうございます、院長先生。」
ミンチン
「ふん、よろしい。」

ミンチン
「さあ、私の買った服と靴を脱いで、この服と靴に換えるんです。」
「昔、お金が払えなくてこの学院を追い出された生徒が捨てていったものです。」
「今のおまえには一番似合う筈ですよ。」

院長室を出ると生徒達が

ミンチン
「セーラ・クルーはこの学院で引き取ってやる事にしました。」
「ただし、台所で働くメイドとしてです。皆さん、そのつもりで。」
「さっ、おまえは部屋へ行くんです。」

アメリア
「セーラさん、院長先生の言いつけでね。あなた、もうこの部屋には入れないのよ。」
「あなたのお部屋、あの階段を上ったベッキーの隣りの屋根裏部屋になったの。」
セーラ
「知っています。アメリア先生。」

ラビニア
「どう、あなた達、これでもセーラのお友達でいられる。」
ジェシー
「そんな私前から、セーラのお友達なんかじゃないわよ。」
ガードルード
「そうよ、ラビニア。私達ずっとセーラよりあなたの味方だったんですもの。」

今回はショックからか、セーラのモノローグはありません。