つづきです
ニノちゃんサイド…( ・∇・)










まぁくんはオレが達したのを確認すると、優しく 全身を愛し始めた。

ゆっくりと…

腰を送り込みながら、長く深いキスを繰り返す。


快楽の波は 再び熱を放ち、躰の隅々にまで広がり始めた。

緩やかな律動。

でも、それは確実に新たな波を連れてくる。



「ぁ、あ、また…出ちゃう」



夢中でまぁくんの背中にしがみつきながら

オレは2度目の絶頂を迎えた。



「オレばっかり…ごめんね」



まぁくんはまだ一度も達していないのに、オレだけ。もしかして 気持ち良く…ないのかな。


きゅっと唇を噛み締め、そう呟くと、オレを見つめる甘い瞳が切なげに揺れた。


腰を掴む手にグッと力が入る。

揺さぶられる度に、繋がった場所からは水音が響き、その音は次第に大きく早くなって…


やがて、まぁくんの動きが止み、ハァ…と小さく息を吐き出すと同時に、最奥で熱が爆ぜた。



視線が絡まり


ゆっくりと近づいた唇が、耳元に触れる。



「ごめん。オレさ、我慢できなくて。さっき風呂場でヌいちゃって…」


 「え、どういうこと?」


「えーと、精力の調整?」



風呂場でって。

そんなこと言わなきゃ分からないのに、アナタって本当にバカ正直よね。


…でも、それってさ。


自分でした方が気持ち良かった? って聞いたら、ニノは自分を知らなすぎるんだよと口を尖らせている。


え、何?

オレ怒られてる?


どうにも理解に苦しんでいると、ニノが可愛すぎるから、オレの理性がわらび餅になっちゃうんだよって。

いや、それ明らかに言いがかりよね。

どっからわらび餅出てきた?

えっと…つまり、オレが可愛すぎてまぁくんの理性の制御が効かなくなり、さらに一週間ぶりということもあって、有り余った精力は前回以上に激しい行為に及ぶ恐れがあった。そのため、風呂場で抜いて自身をクールダウンさせた、ということで合ってる?


視線を向けると、まぁくんはうんうんと頷いていた。


//////あ、そう。

そうですか。


まぁね?

腰のこともあったし、気遣ってくれたのはすごく嬉しい。

だから…少々不本意ではあるけど、今回はオレが折れてあげる。



「うん、ごめんね。ありがとう」



ちゅ、とキスをすると

まぁくんは何で謝られているのかを忘れてしまったようで、目をパチクリとさせていた。




┈┈┈┈




シャワーを浴びて躰を流し

ベッドへと戻ったオレを、まぁくんの長い腕が抱く。



「ねぇ…ニノ」


「ん?」


「明日って、その」


「明日がどうしたの?」


「えーと…あの、」



なんとなく歯切れが悪い会話を不思議に思いながら、まぁくんを見つめる。

何?どうしたのよ って、明るい色の前髪を指先でかき分けた。



「オレ、明日休みなんだよね」


「え、月曜日なのに」


「昨日の…土曜出勤した分の代休なんだ」


「そうなんだ」


「それでね、荷物運びくらいならオレでも手伝えると思って。もちろん撮影の邪魔はしないから。ダメ、かな」


「まぁくん…」


「あの、別にあの人とのことを心配してるとかじゃないから。純粋に何か手伝いたいって思って…」



ふふ。そんな言い方。

余計に言い訳っぽく聞こえちゃうよ?笑


…うん、でも。

きっと本当なんだよね。

アナタってそういう人だもん。



「うん、ありがとう。

って言っても…本当に荷物持ってもらうくらいの仕事しかないんだけど。今回の撮影は妊婦さんだし、撮影中は外で待機してもらうことになると思う。あまり大人数だと緊張しちゃうだろうしね。それでも良い?」


「もちろんだよ。

荷物っていっぱいある?車借りようか」


「うーん、持てないほどじゃないけど…」



車で行けば、店のスタッフに預かってもらった衣装や道具類も持ち帰ることができる。

少し考えて…

オレはまぁくんの言葉に甘えることにした。






つづく





miu