「潤はさ、大野さんの選んだデザイン…知ってたの?」

「は?  知ってる訳ないじゃん」

「だよな。じゃあ、多色グラデーションを選んだのは偶然?」

「…うーん…」


ソファに深く腰掛け、天井を見上げる。
右手で前髪をかきあげると、形の良い額が現れた。


「知らなかったけど…分かった、かな」

「そうなんだ?」

「デザインを見る、大野さんの視線の動きとか、声の感じとか…あとは スタッフの表情かな」

「…そうか」


智  と

大野さんを そう呼んだ、潤の横顔を
あの時、俺は少し複雑な思いで見ていた。

嫉妬…というのとも違う

俺やニノ、相葉くんの感じ得なかった、僅かな 彼の心の機微を、潤の繊細なアンテナがキャッチしたのだろう。

でも、それは

例えば
湖に落ちた 一滴の雫が広げる波紋

例えば
シャボン玉の弾ける一瞬の音色…


いつでも…
無意識に 神経を研ぎ澄ませているんだろう。


「潤、おいで?」

「…何? どうしたのさ/////」


戸惑いながらも、広げた腕の中に収まる潤。

先輩といても
後輩と一緒でも
友人、スタッフ…

俺らといるときでも
やっぱり…どこかで 気を張ってるんだよな。

それは、潤の優しさ


「ンッ…翔さん…」

たくさんのキスを落としながら、服の下へと手を潜り込ませた。

ぷくりと主張し始めた、胸の小さな果実をキュっと摘み、誘うように濡れている 赤い唇を割り、舌を差し込む。

甘い吐息を飲み込みながら…
膝で股間を押し上げた。

熱を孕んだ瞳が、もっと  とねだる。


…そう、それで良い。

俺といるときくらいは  何も考えず
ただ…湧き上がる感情に 委ねて?


潤から 余計な思考を奪うように


突き上げ

深く…愛し合った。




おわり