しやがれ 朝活から。

軽くBL含みますので、ご注意下さい。











「…朝活ってさあ」


グッと顔を近づけた潤が、おもむろに語り出した。


「朝に活動することが重要なんであって、別に食べるばっかじゃないよね」

「そりゃあ…そうだな」


潤の 的を得た主張に、俺も頷く。


「だけどさ?
自分にとっての楽しみというか、ご褒美的なものがないと、俺だって気合いが入らないんだよな」


目の前に置かれていたビールを
ゴクリと流し込んだ。

…俺だって、生放送の後 ほぼ徹夜でロケに出るのは、結構ツライ。
若いつもりでいるけれど、それでも…体力は確実に落ちている。

そんな中で、モチベーションを保つため、食欲というものを使うのは、とても有効なの手段だろう。


「うん、だからさ…
朝、何をするかがポイントなんだろ?
美味いものを食っても良いし、ウオーキングするのも良い。
翔さんが愉しんで体を動かすことが出来るなら、それだって…」

「まぁ、朝活ってそういうことだけど。
…何が言いたいんだ?」

「セッ ク ス 、早起きして やれば良いんじゃない?」


グ…ゴホッゴホッ!!

その整った唇から飛び出した 
思春期の高校生のようなストレートなセリフに、思わず咽せてしまった。


「朝型の体内リズムを作るのに、良いんじゃない?
何よりの…ご褒美だし?早起きするの楽しくなるじゃん」


小悪魔的な微笑みを浮かべ
俺を見つめる潤に
俺は極めて 論理的に切り返した。


「確かにそうだな…
まず、確認させてくれ。
相手はお前になるけど、良いんだよな?
その場合、俺だけでなく 潤も朝活をすることになる。お互いの協力が必要だ」

「う…うん」

勢いに押され、頷く潤。

「だけど、例えば前の晩から潤と一緒にいて 『朝まで やらずに我慢できるか?』と聞かれたら、俺は『出来ない』と答えるだろう。
…と言うことは、朝活どころではなく、深夜〜早朝と、休む間も無く抱き潰すことになるが、良いんだよな?」

「は? いや、それは…////」

「付け加えるならば、この朝活は、当然放送禁止だ。番組の企画としては成り立たない。笑
それでも…朝にする?」

「…やっぱ、いつもどおりで 良いよ」


抱き潰され、疲れ果てた自分の姿を想像したのか、途端にトーンダウンする潤。
本人の許可を得たところで、ラグの上に押し倒し、唇を重ねた。

背中に回された手が…
慣れた その行為を止めることなく、推し進める。


「ベッドに行く?」

「ここで良いよ…」

「いつもどおり、だよな?」

「うん。いつもどおりで」


当分、朝型人間にはなれそうにないな、と 

潤とふたり

小さく笑った。




おわり




miu