side: A




あの時。

ニノの異変には 直ぐに気付いた。


怯えるように  階段を駆け上がる音で目が覚めて…

翔ちゃんと 顔を見合わせた。



叩きつけるように
ドアを閉める音。

…押し殺した、嗚咽。


直ぐに 側に行ってあげたかったけれど、拒まれて…

踏み込むべきか迷って
少し時間を置くことにした。


その間
オレは 壁越しに話し続けたんだ。


独りじゃないから…
ここにいるよ?  と。


…そんな中、オレを呼ぶ、突然の 怯えた様子に 隣へと急いだ。


電気の消えた…暗い室内。

その隅っこで丸まっている ニノ。


そっと 抱き寄せると

漂う オトコの欲の…匂いに
何が起こったのかを察した。


震えが止まらない ニノを
落ち着かせるように。

…オレ自身も 動揺しないように


ゆっくりと 息を吐いた。



オレに 何が出来るだろう?

ゴメン…何も 思い付かないよ。


オレは…
ニノが泣き疲れて眠るまで
ただ  抱きしめる事しか
出来なかった。


やがて…

まぶたを腫らした ニノか
寝息を立て始める。


どうしよう
布団に寝かせてあげたいけど…


コン、コン…


そう 思ったタイミングで
背中の壁が叩かれた。

(翔ちゃん?…ねぇ、コッチ来て 布団敷いてくれない?)


ニノを 起こさないよう

翔ちゃんが敷いてくれた布団に 
そっと、身体を 横たえた。


迷ったのだけれど…

着替えさせた方が 良いだろうと
服を脱がせ、お湯で絞ったタオルを
肌にあてる。


乾き、こびりついた …情事の跡を
拭き取り

流れた 涙の跡を拭う。


途中、起きてしまわないかと心配したけれど…

いつもの スウェットを着せた後も
目を覚ます事はなかった。


翔ちゃんは ギュッと 拳を握り

唇を噛み締めながら…
ニノを 眺めていた。

口を開くと 
込み上げる怒りが 溢れて…
止まらなくなるから。


言葉を 飲み込み

これから どうすべきかを
必死に 考えている。


そう…
何よりも大切なのは

ニノの笑顔を 守ること、だから…。



つづく

*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

正月明け  一発目がこんなんで…
スイマセン。

この間まで、楽しく おサルの話を書いてたのに (^▽^;) このギャップ。


テンション下矢印  llllll(-ω-;)llllll  だわ。
合う画像を選ぶ気にもなれません…
(間違いなく、自分のせい )

方向性を見失っております。
軌道修正しなくちゃ!!

向こうに載せる頃には、違う展開になってるかも?笑

こちら  ゆっくり更新ですが、今年もよろしくお願いします♡