さて、このトレーニングは少し他の人たちとは違う立場を取るものである事を伝えておこう。

 

このトレーニングは西洋的な思想のもとに広まりを見せた「マーケティング」の延長線上にあるトレーニングとは目指すものが違う。禁欲的なトレーニングだ。まず、肉の摂取や人工物の摂取はを禁止している。そして、筋肉痛を理由とする休養も禁止している。そして、トレーニング器具の使用も同様に禁止している。

 

環境を古代のモノに近づける事が最初のステップとなる。なに、木の葉で股間を隠す必要はない。必要なのは本質だけだ。それこそ、ジムよりも公園や森が返って恵まれた環境である事も付け加えよう。器具がある事で目的から逸れるのはマーケティング上に漂う器具を使う事による成長の保証がなされている為で、重ければ良いという風潮の蔓延から来るものである。

 

ただ、禁欲的なトレーニングの効果的に気がつくまで努力をし、その効果を実感すれば、西海岸のストリートの素晴らしさに気がつくであろう。それこそ、質素で鉄棒が乱立し人の手に届かないであろう高さまでそれらは伸びている。これらのありえない領域を楽しむ事ができるのも、このメソッドの醍醐味であろう。

 

一見素人目にはかっこいいと思える筋肉はウエイトや単純な動作を極めるだけで簡単に手に入るものである。ただ、素人目にすら素晴らしいと分かる筋肉は複雑な動作が欠かせない。単純な動作は機械で再現できているが、複雑な動作にはまだ至らない事よりそれは明らかなことである。

 

さて、そのトレーニングにおけるステップ1が理解できないうちは、決して手を出してはいけない。確実に故障するからである。トレーニングは行為ではなく、生活の習慣である事だという事だ。

 

では、その生活習慣の目標を記そう。

・内臓が健全である状態を維持する。

・痛みを感じないまでに体内を充実させる。

・必要のない筋肉を削り、筋肉の連動を自覚する。

これらが目的である。

 

見れば分かるが、才能も遺伝も関係なく誰もが成功を得られるのだ。なぜなら、今している悪い習慣を良い習慣に置き換えるだけで、人としての恒常性を最大限に利用する事が目的であるからだ。それこそ、他人ではなく自分の欲望との闘いであり、欲望は全ての側面から抑えなければどこかから必ず漏れてしまう。欲望を抑える事でそれらが安定するまでに時間はかかるが、一度安定すればなんら苦痛ではない。

 

これらの前提が揃う頃には、慢性的な苦痛(偏頭痛・肩コリ・昼間の眠気・夜間の不眠症etc...)のほとんどはもう解消している。それに甘んじず、さらにより良い健康な体を目指す人はこれから先のステップを実践してほしい。

 

第二ステップは簡単な動作より筋肉の連動を意識する段階である。「あまりに簡単だから」とそれらをサボれば、最終ステップで確実に大ケガをする為、確実にかつ最大限に筋の連動を得られるまでは不格好ながらもこのステップにある事を頑張って欲しい。

 

次回は、トレーニング 「第二ステップ」 続く...