母の日

日付が変わって母の日がきた。

私にとって、母の日は地獄だ。母と呼べるような人は存在しないからである。そして、自分は私の母だと言い張る人が日頃の感謝をしろと求めてくる。

感謝なんてこれっぽっちもないのに、何故世間はこんなに母の日について触れてくるのだろうか。

と思っていた。

最近になって、この世の中には誰かにとっての母親である素敵な女性がいる事を知った。過去にも出会っていたのだろうが、自分のことで精一杯で気にかけていなかった。


とある現場で働いている女性と出会った。個人情報保護法に基づいて詳しくは説明できないが、素敵な出会いがあった。その人と接している内に、この人が自分の母親だったらどれだけ幸せになれただろうか、と考える程素敵な人である。

残念なことにその方とはもう会うことがないかもしれない。それが私はとても悲しい。

こんな私をこの世の中の1人の人間ではなく、私という1人の存在を認めてくれる人であった。誰に対しても同じ向き合い方をしてくれて、感謝してもしきれない思いでいっぱいである。

母の日は何をあげるの？母の日のプレゼントどうする？と周囲の人から聞かれると、思い出す。

素敵な女性のことを。


親の存在が私にとって苦にならずにいられた理由は、支えてくれる大人がいたからだ。これから少しずつ恩返しができるように生きていこうと思う。

ありがとう。私の大切な素敵な方々。






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