三男は、とても優しい。
そして、自分ルールがある。
だから、みんなと行動がずれることがある。
でも、よく聞いてみると、理由がある。
例えば、砂を上に投げる。
近くに誰かがいれば、かかってしまうから、注意される。
注意をされると、何も言えなくなってしまう。
ゆっくり聞いてみると、
ちっちゃい粒がいっぱいなのが砂でしょ?
これ、上に投げたらどうなるのかなって思った。
でも、注意されたとき、怒ってるから何も言わなかったんだ。
怒るのもわかるし、悪いことだってのもわかった。
でも、その時はどうなるのかなって思ってやっちゃった。
もうしない。
ごめんなさい。
そっか。
じゃあ、今度、何かになんでだろうって思ったら、教えてくれない?
一緒にその答え知りたいなぁ。
いいよ!
教えてあげる!
こんな調子の子だから、
やらなくちゃいけないこと < やりたいこと
だから、父親に怒られるのも一番多かったらしい。
別室に連れていかれて叩かれていたり、ずっと怒鳴られていたり。
それを確認したとき、
僕ね、何にも覚えてないよ。
嫌なことって忘れるようにできてるみたい。
そう言って、微笑んだ三男。
それが、父親がいなくなった今、
学校で年上の子に意地悪をされて叩かれたり蹴られたりして、
怖いよって言うようになった。
学校へ行くと、また怖いことされるかもしれない。
状況は別として、怖いことをされて記憶から無くするってことを
しなくなってるんじゃないかって。
できなくなってるんじゃないかって。
その時に感じる当たり前のことを、当たり前に感じられるようになってきてる。
それに戸惑っているのもすごく感じる。
とても辛いと思う。
でも、怖いことを怖いと言えるようになったこと、
そして何より、父親に叩かれていたことを言えたことが、
もしかしたら、三男のきっかけになるんじゃないかと思う。
一緒に宿題したり、一緒に料理したり、将来の話をしたり、
なぜか兄弟でコントを披露したり。
本気の笑顔が増えてきた。
まだまだ不安定な日々だけど、
三男の不安に一緒に向き合っていこうと思う。
もっと早く対処しなかったんだとか、
本当に申し訳なくて泣いて泣いて泣いて。
未来への不安を考えている暇はないことに気が付いた。
今、精一杯、向き合って、受け止めて、話してたら、一日が終わる。
それでいい。
不安を持ち越させない。
まずは、それが課題。