体育倉庫を開け中を確認した
開発「うん、良いね」
奥に敷いてあるマットを確認した
開発「お休みなさーい」
マットに飛び込み寝た
暫くして
舛田「急いで天宮君」
天宮「えっえっ」
開発「?」
舛田「えい」
高木「それ」
扉が勢い良く閉まる音がした
天宮「ええー!?」
男子が叫び扉を叩く音がする
開発「煩いな寝られないじゃんか!!」
磯&天「えっ」
勢い良く文句を言いながら起き上がると女子と男子と目が合った
開&天&磯「誰?」
敬意を聞いた
磯波「じゃあ放課後迄出られないの?部活の道具取りに来ただけなのに」
開発「僕は寝に来ただけなのに」
天宮「すみません、俺二年五組の天宮晴輝って言います」
磯波「磯波きらら三年四組よ、敬語使ってね?」
天宮「あっはい」
磯波「で君は」
開発「僕は開発聡一年二組です」
磯波「一年!?」
開発「?」
磯波「一年かなら開発君も敬語ね」
開発「はい(あれ?この子は何処かで)」
磯波「じゃあ放課後迄暇だし、なんか面白い話しして」
放課後
磯波先輩はムスッとして天宮先輩は正座をして気不味そうに視線を逸らしている
開発「ギスギスしてませんか?(面倒臭)」
磯波「当たり前でしょ!!あれからどれだけ経ったと思ってるのよ」
開発「そうですけど(僕に当たらないでよ)」
磯波「もう放課後から一時間よ、いつ来るのよ、あんたの友達」
貧乏揺すりをして不機嫌をアピールしてる
天宮「ですよね、おかしいなあ」
磯波「あんたの友達約束も守れない馬鹿なの!?馬鹿阿保最低最悪、馬鹿の友達は馬鹿なのね」
開発「あの磯波先輩それは言い過ぎですよ」
磯波「何よ、あんた私より後輩の此奴の味方する気?後輩の後輩の癖に」
開発「いやそれは関係ないというか磯波先輩って僕と」
磯波「!!」
開発「うっ」
股間を蹴り上げられた
開発「ぎゃああ」
天宮「開発」
磯波「口答えしてんじゃないわよ、お仕置きとして暫くサンドバッグになれ」
開発「ひいい」
磯波「お前のせいなんだから此奴をサンドバッグにされたくなければ出口探せ」
頭を踏みつけながら言いつけた
開発「もうやだこの人」
磯波「ただでパンツ見せてやってるんだから有難く思え」
開発「有難迷惑です」
天宮「乾パンと保存水は見つかったんすけど出口は」
磯波「使えないわね」
開発「やめて下さい、磯波先輩そこ握らないで」
磯波「煩いあんたは私のストレス発散用だ」
暫くすると解放された
開発「もうやだこの人」
磯波「何よ!!」
開発「(唯でさえ僕は人見知りなのにこんな凶暴な人と居なきゃいけないなんて)…?」
天宮「どうした?」
開発「何か静か過ぎませんか?」
天&磯「えっ?」
開発「野球場の近くなのに何で音がしない」
天宮「でも体育の音もしてなかったよな」
開発「さっき磯波先輩部活の道具取りに来たって言ってましたよね?なら何で他の生徒は取りに」
?「ああああ」
不気味な声と共に扉を物凄いで叩いて来た
開発「!!」
磯波「あんたの友達?」
天宮「声が違う」
開発「ていうかこれ外に10人位いますよ(凄く嫌な予感がする)」
暫くすると音は止んだ
天宮「あれ?もう行っちゃった?すみません開けて」
天宮先輩と磯波先輩は叫びながらドアを叩いた
開発「やめて」
天宮「ねえ誰かいるんですか?」
磯波「開けてよ」
尚もドアを叩き続ける
開発「やめて」
天宮「ねえ」
開発「やめろって言ってるだろ」
思わず怒鳴ってしまった
天&磯「えっ」
開発「御免なさい、怒鳴るつもりはなかったんですけど」
天宮「いやこっちこそ悪かった」
開発「なぜかはわからないですけど彼等を刺激しない方が」
磯波「会話を遮って悪いんだけど…おしっこ限界」
天宮先輩の口元がニヤリとなった
開発(悪い笑顔)
天宮「ちょっと待ってて」
磯波「早く何とかしてよ!全部お前のせいだぞ!早く扉開けろ馬鹿」
天宮「はい」
天宮先輩は乾パンの空き缶を差し出した
開発「まさか天宮先輩」
磯波「出来る訳ないでしょ」
天宮「じゃあ漏らせば」
磯波「ふざけんな!敬語使えよボケ!」
天宮「煩えどうすんだあ!?きらら先輩よおお」
磯波「ぐうう」
磯波先輩は泣きそうになった
開発「天宮先輩最低です」
天宮「御免泣かせるつもりは」
磯波「煩え其方向いて耳塞いでろ馬鹿!」
空き缶を奪い取り天宮先輩は後ろを向いた
開発「えっまさか」
磯波「開発君も向いてて」
開発「わかりました」
後ろを向いて目を瞑る
磯波「開発君其の儘こっちに来て」
開発「?」
言われた通り下がる
磯波「役に立て」
握られた
開発「ぎゃああ」
悲鳴をあげた
磯波「はい、有難う」
解放されて膝から崩れのたうちまわった
天宮「開発大丈夫か?」
開発「この人本当に嫌だ」
その日は体育倉庫に泊まる事になった
開発「3日目ですね」
天宮「あーこのチャイム…」
3日目の昼休みのチャイムが聞こえた
磯波「有り得ないでしょ」
開発「恐らく外で何かが起こってるって考えるのが妥当ですね」
天宮「おい恐い事言うなよ」
磯波「例えば」
開発「例えば校庭から毒ガスが吹き出して学校としての機能を失ったとか、それなら校庭から物音がしない理由も頷けます」
磯波「ていう事はあんた友達に見捨てられたんだ」
天宮「見捨てたりしねえよ」
磯波「あんた虐められてたんじゃないの?」
天宮「おい!俺の友達馬鹿にすんな!」
磯波「人を閉じ込めて忘れるような馬鹿を馬鹿にして何が悪いんだよ」
開発「(面倒臭いこの人達)?」
指にヒヤッとした空気が当たる感触がした
開発「…」
俺はその感触を頼りに動いた
開発「もしかして」
その辺りにある物を退かした
天宮「開発何やって」
開発「有りました、出口です」
小窓を発見した
磯波「やるじゃんお前」
そこから外へ
開発「…」
天宮「開発」
開発「凄い静かです」
その静けさに何故か恐怖を感じた
開発「そうだ」
もう一度体育倉庫に入った
天宮「おい何してんだよ」
開発「忘れ物です、先に行ってて下さい」
磯波「じゃあ遠慮なく」
ブレザーを風呂敷の様にして乾パンと水を包んだ
開発「これでよし、やっと一人になれた」
体育倉庫から出て昇降口に向かう
開発(此の儘上がろう)
上履きに履き替えずに教室に向かった
開発「まずトイレ」
トイレに寄ってから教室に向かった
開発「あった」
自分のロッカーから登校用のリュックを取り出し風呂敷にしていたブレザーを解いてに水と乾パンを詰め込みブレザーを再び着用した
開発「スマホと後は」
武器になりそうな物を探した
開発(鋏、ボールペン、軍手、後T字箒、取敢えずOK)
刷毛の部分を取外した
開発「ふっ」
体の周りを回転させながら旋回させた
開発「うん、良いこれなら棒術として使える」
ガタンと音がした
開発「!?」
2つ隣の教室から聞き覚えのある悲鳴が聞こえた
天宮「行くぞ」
磯波「ぎゃー今日はダメな奴なんだよ」
天宮先輩が磯波先輩の手を引いて反対側の階段に走って行った
開発「何で磯波先輩と天宮先輩が?抑何で磯波先輩一年の教室に…」
保菌者「うおああ」
開発「!!」
不気味な声が聞こえ箒を構えて振り返った
開発「ひっ」
そこには目や口の中に大量の蛆の様な虫が蠢いてる男子生徒と思しき奴が俺に近づいて来た
開発「気持ち悪い」
保菌者「ぎぇああ」
開発「ふう(こういう時こそ冷静に)」
息を吐き箒を構えた
開発(一に気組み二に気組み三四がなくて五に気組み)
思い切り踏み込んだ
開発「この」
其奴の頭に箒を一閃した
開発「此奴ゾンビみたいな」
保菌者「ああ」
開発「!!」
隣の教室の中から何かが聞こえ覗くと
開発「ひっ」
先程の奴と同じ奴が人間を食べていた
保菌者「おお!!」
其奴は此方に気付いて突進してきた
開発「くっ」
俺は横に避け
開発「落ちろ」
其の儘箒で受け流して窓から落とした
開発(だから出してもらえなかったのか)
一度教室に戻り扉を閉め落ち着かせた
開発(そういえば天宮先輩達は)
天宮「GO」
掛け声と共に何処かの扉が開き一斉に走り出す音が聞こえた
保菌者「おおああ」
此の階にいる奴等は天宮先輩達を追いかけていった
開発「俺は運が良いみたいだ」
奴等はいなくなった
開発(でも下に奴等が集まってるって事だよね、どうしたものかな、奴等が居ない道は)
何となく窓の外を見た
開発(そうだ)
俺は此の階の教室中のカーテンを掻き集めた
開発「こんな感じかな」
カーテンをの端を縛り繋げた
開発「よし後は」
窓の中央の柱にしっかりと縛り外に垂らした
開発「強度はも長さも完璧」
引っ張り強度を確かめた
開発「?あれは」
天宮先輩と磯波先輩がハイタッチをしていた
開発「外に奴等はいないのか」
天宮先輩と磯波先輩は校門から外へ
開発「よし俺も」
箒を持ちカーテンを伝って下に降りて行く
開発「此の儘順調に!?」
天宮先輩が磯波先輩を背負って戻ってきた
開発「まずい」
その後ろからわらわらと奴等が追いかけてきた
開発「そうか、逃げる人を追って移動したのか!?助け(何で?助けなきゃ、今日初めて会ったばかりなのに取敢えずここにいれば助かる態々)」
二人は止まり大勢の奴らに囲まれた
開発「どうにでもなれ」
俺は壁を思いっきり蹴りカーテンから手を離して飛び降りた
開発「こっのお」
保菌者「ぐが」
その勢いのまま踏みつけた
開発「ふっ」
ぼきぼきぼき
其奴を足場にして宙返りをして地面に着地した
天&磯「開発!?」
開発「何諦めてるんですか?二人共こんな訳のわからないのに喰われて死ぬんですか?意味も分からずに死ぬなんて俺は御免です」
箒を構え直して近付いて来る奴を殴り飛ばした
天宮「つええ」
開発「此奴等数は多いけど大した事ない、掛かって来いよ、雑魚共」
挑発をして
開発「この」
ボールペンを倒れた奴の頭に突き刺した
保菌者「ああ」
足を掴まれた
開発「くっ離せ」
足を掴んできた奴の頭に箒を突き刺した
磯波「開発君!!」
開発「へっ」
奴等が迫っていた
開発(お節介しなければ)
らぎ姉「しゃがめ」
開発「!!」
不意に後ろから指示を飛ばされてしゃがんだ
保菌者「ぐがああ」
グランドを整備する為の道具トンボが俺の頭の上を通過して奴等を突き飛ばした
らぎ姉「天宮!君無事か」
高木「晴輝!!」
それを合図に大勢の男子生徒がベンチやらマットを使って奴等を阻んでくれた
天宮「高木!らぎ姉なんで」
高木「僕が晴輝を置いて帰ると思った?」
らぎ姉「君天宮を助けてくれて有難う、籠城している体育に向かう!3人共もう大丈夫だ」
文字通り天の助けだった
第1話 感染レボリューション 完