妄想紅殻のパンドラ #14》Episode 6 | 開発くんのブログ

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ピン芸人開発くん劇場が日払いで一人暮らしの日常も芸人活動を書き綴って行きます。

舞台は阿佐ヶ谷中心

拓美「聡君先日のハンドガンの件なんだやが会社の方が直接意見がほしいそうだや」

開発「わかりました。では其方へと向かえば良いんですね」

拓美「頼むだや」

俺は拓美さんの依頼で会社へと足を運び銃の性能を試した

社員「お疲れ様でした。大変参考になりました。謝礼は崑崙八仙社長からお受け取り下さいませ」

開発「いつも有難うございます」

外に出ると

福音「聡君!?」

開発「あれ?福音にクラリオンこんな所で何やってるんだ?」

福音「実は学校の宿題で「仕事に関するレポート」を提出しなきゃいけなくて見学に来たけど」

開発「福音のお眼鏡に叶う物は得られなかったと」

福音「聡君は凄いよね。私と同い年なのにお仕事をしてお金を稼いで」

開発「大した事じゃねえよ」

クラリオン「聡は他にもした事あるのか?」

開発「勿論。あるぜ。配達とかファミレスとか」

福音「そういうのが見られればな。いつも通り仕事してる所を見たいんだけど」

リポーター「最強最大ティターンTV」

開発「なんだ?賑やかだな」

福音「お祭りかな」

開発「行ってみようぜ」

リポーター「と言うわけで今日の「セナンクル・ワイド」プロセルピナのコーナーは!ヴァルカン港公園からお送りしまーす。」

スタッフ「一旦中継戻ります。休憩でーす」

福音「わーTVの人だ」

開発「そうだ。福音俺に一肌脱がせてもらえないか」

プロセルピナ「見学?構わないよ」

開発「有難うございます。すみません。急な申し出を」

プロセルピナ「良いの良いの。ネネちゃんとクラりんちゃんとさっちゃんね」

開発「いや自分の事はちゃん付けしないでもらえますか?」

福音「さっちゃん。可愛い私も今度から」

開発「頼むから普通に呼んでくれ」

プロセルピナ「この仕事は楽しいよ!大変だけど。スケジュールの割にお給料は少ないし。でもね。色んな経験してキャリアアップできるし。スターとも会えるしそして何より頑張ったら全部自分に返ってくるの。私何だか偉そうな事言ってるわね」

開発「素晴らしいです」

そういうとプロセルピナさんは仕事に戻っていった

福音「自分に‥かっこいいね」

開発「そうだな。」

福音「私もあんな風に言える仕事がしたいな」

開発「出来るさ。福音なら」

福音「有難う」

ブリー「金ええ。マネエエエエ」

ノース議長の顔をモチーフにした不気味なゆるキャラから毒々しい声が漏れてきた

ブリー「キレイ事で飯が食えるかあああ。田舎アイドル如きがレギュラーコーナー持つなあ」

開発「行こう。福音。見ちゃいけない」

場所を移動した

プロセルピナ「今日のプロセルピナはこちら港公園で行われている。有志企業による復興支援所にお邪魔しています。此方では仮説シャワーや真水の提供も行われているそうです。ちょっと覗いてみます」

先程のプロセルピナさんは取材をしたり炊き出しの手伝いをしたり人々の笑顔を取材していた

福音「ボランティアって‥皆無料で働いているって事かな。あれって人の役に立つ「仕事」だよね」

クラリオン「個々人の行動としては一方的な扶助。金銭の授受という最前の定義によれば仕事ではない。ただし最低限島全体を共同体と見なせばこれは相互的利益の発生する。経済活動と推測。仕事の定義に当てはまる」

開発「そんな難しく考えなくてもこれは立派な仕事だよ。誰かを笑顔にするにはどう動くかを考える。利益ってのは後々に‥悪い」

福音「ううん。その通りだと思う。何方の利益とかじゃなくて‥皆が繋がっていくみたいな」

クラリオン「繋がる‥?有線?首輪。聡」

開発「然り気無く俺の名前を打ち込むな」

クラリオン「判断材料が足りなければ当事者から情報を聞けばいい」

福音「邪魔しちゃダメだってばクラりん」

開発「おい。クラリオン(此奴自分で答え出せなかったからって)」

ムギュ

開発「はうあ」

クラリオン「聡。今何を考えた」

開発「いえ。別にていうかそこしかも生で握るな」

コロコロと転がされる

クラリオン「これは苦痛と恥辱を与えられるから効果的だ」

福音「ダメだよ。クラりん。聡君にそれする時は一個ずつって」

開発「そんな約定破棄しろ!?」

ガシャァン

女性「きゃああ」

福音「なんだろ」

悪男A「勝手に集まってんじゃねーぞ。誰に断ってお祭り騒ぎとかしてんだあ」

悪男B「散れってんだよ。おら!」

悪男C「こんなとこでタダ飯配られた日にゃ商売あがったりなんだよ。貧乏臭えモン食ってんじゃねえ」

男達は会場のテーブルや炊き出し用の鍋をぶちまけていった

プロセルピナ「ちょっと貴方逹何を」

悪男B「どけ」

ドン

プロセルピナさんは男に突き飛ばされた

プロセルピナ「きゃっ」

どくん

開発「言われなくてもわかってる」

福音「プロセルピナさ」

ふっ

パシッ

開発「大丈夫ですか?プロセルピナさん」

プロセルピナ「さっちゃん」

開発「その呼び方は恥ずかしいので」

悪男A「んだてめえ」

開発「それはこっちの台詞だ。人の善意を踏みにじり、挙げ句果てに、女の子に暴力振ってんじゃねえよ」

俺は心の底から怒鳴った

開発「福音にはこんな所見せたくなかったのにお前らのせいで」

福音「聡君」

悪男A「かっこつけ野郎かよ。痛い目合わせて」

男の手が近付いてくる

ざっ

がっ

悪男A「ぐぎゃ」

手首を捻りそのまま押さえつけ

開発「次」

ドクン

開発「やろうぜ、相棒」

悪男B「この」

さっ

素早く避けた

しゅっ

ざっ

どごっ

悪男B「ぐがっ」

警棒で突き飛ばした

ギロッ

悪男C「ひいい」

ジリジリと近寄る

悪男A「調子に乗るんじゃねえ」

ヒュヒュ

悪男A・C「ぐああ」

開発「遅えんだよ」

バニー「あんた逹何をって」

開発「!?」

バニー「撤収よ」

男逹は逃げていった

開発「ふう」

福音「さーとしくーん」

がばっ

開発「ぶふぉ。コラ福音抱き付くな」

福音「有難う。聡君」

クラリオン「やるな。聡」

プロセルピナ「さっちゃん大丈夫だった?」

開発「ええ。大丈夫ですよ」

プロセルピナ「有難う。かっこ良かったよ。これはお礼」

チュッ

開発「なああ。何してるんですか!?」

プロセルピナ「ふふ赤くちゃって可愛い」

福音「私もしてあげる」

開発「せんでいい。そんな事より」

荒らされた後を見た

スタッフ「シャワーやステージも壊されてしまって」

プロセルピナ「炊き出しだけでも出来ませんか?」

スタッフ「夜の部用の材料ならあるんですが調理業者の人達は夕方迄別の現場を回っとりますから」

プロセルピナ「なんとか」

開発「少し見せてもらえませんか?」

スタッフ「え?」

開発「良いから」

スタッフ「はい」

食材を保存している冷蔵庫と冷凍庫を見せてもらった

開発「器材とかは?」

スタッフ「それも無事です」

開発「イケる。すぐに調理を始める」

スタッフ「えっでも」

開発「ここを笑顔にする事で笑顔になる奴がいるんだよ。この光景で今日を終わらせたくねえ」

福音「聡君」

開発「福音。クラリオン。手伝ってくれ。皆を笑顔にするぞ」

福音「うん!?」

プロセルピナ「(福音ちゃんが笑顔に。そっかさっちゃんが笑顔にしたい人って)やろう皆で。で何を作るの」

開発「なるべく早く出来て量も多く作れる物っていったら」

俺の指揮の下炊き出しを始めた

開発「福音。皿用意してくれ」

福音「うん」

開発「プロセルピナさんお客さんの誘導を」

プロセルピナ「はい。(凄い手元を見ないで)」

開発「クラリオン。そのグロいデザインこエプロンはなんだ?」

クラリオン「これはデザインじゃ」

開発「怖いからやめろー」

プロセルピナ「ツッコミまで」

なんとか料理も出来て無事に皆に行き届いた

開発「ふうーーー」

終わった頃に全身の力が抜けて椅子に凭れ掛かった

スタッフ「なんとかなってよかった」

プロセルピナ「それもこれも」

福音「聡君すごいよー。」

開発「言っただろ。カレー屋でバイトしてたって」

クラリオン「やるな。聡」

福音「聡君のお陰で皆が笑顔になった」

開発「俺だけじゃないさ。福音がいてクラリオンがいてスタッフさんプロセルピナさんがいて成立したんだ」

プロセルピナ「有難う。君達のお陰よ」

開発「いえ。お世話になったせめてものお礼です。福音。宿題の役に立ったか?」

福音「うん。皆を笑顔にするお仕事があるんだって思いました。お姉さん特に聡君もかっこよかった」

開発「別に大したこと」

プロセルピナ「よかったわね。一番見たい笑顔が見れて」

開発「プロセルピナさん!?」

プロセルピナ「きゃー。怒った。今のは女の嫉妬よ。」

開発「全く。さてレポート書くんだろ。帰ろうぜ。福音。クラリオン」

福音「うん」

開発(福音のこの笑顔が見れるならどんな事でも出来る)

俺の欲しいものを見つけた

#14》Episode 14 END