妄想地獄先生ぬーべー #24比翼の烏の巻 | 開発くんのブログ

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ピン芸人開発くん劇場が日払いで一人暮らしの日常も芸人活動を書き綴って行きます。

舞台は阿佐ヶ谷中心

美樹(童守小の校庭の片隅に1本の大きな杉の木がある。この木には時々比翼のカラスが二羽とまっているのを見かけることがある。これは十数年前事故で片方の翼を失って以来寄り添うように飛んでいた仲睦まじい番のカラスの霊なのだ。以来この木の下で愛を告白したカップルは必ず結ばれる事になったという。伝説をこの私がほっとくわけないじゃない。試したい試したい。霊の力で男心を操れるそんな考えただけでも楽しいそー。どっかにいいカモ。あっ聡。)

向こうから聡が歩いてきた

美樹「(上玉。この学校で聡を狙ってる娘多いって言うし。じゃあ早速)聡くーん」

美樹さんが大きな杉の木の下で僕を手招きしていた

開発「どうしたの?美樹さんこんなところで?」

美樹「好きだったの聡君。ずっと前から‥」

開発「いやっちょっと待って美樹さん確かに美樹さんにそこまで言われるのは嬉しくない訳じゃないけど。でも突然過ぎてどうして良いのか?」

美樹「ぷっあははは」

開発「まさか美樹さん僕の事からかったの?」

美樹「当たり前でしょ。聡ったら顔真っ赤にして純情なのね。可愛い。強くて頭もよくてこりゃあ。周りの女がほっとかないのも無理もないわ」

開発「僕にそんな魅力あるわけないでしょ」

美樹「そしてこの鈍感か。」

開発「もう。美樹さん!?」

美樹「むくれないの。悪かったわよ」

開発「まあ良いけど」

この件はここで終わりのはずだった

日直「きりーつれーい!!」

ぬーべー(クスッ。なんだあれは)

開発(何だろ。この二羽のカラスの動物霊は。僕と美樹さんに一羽ずつ憑いてる。まあ邪気も感じられないし特に大丈夫かな)

郷子「ぬーべー今日は席替えの日でしょ」

ぬーべー「ああ。そうだったな。皆くじ引きの準備だ」

女子生徒「私開発君の隣が良いなあ」

女子生徒「私は秀一君かな」

女子生徒「広君も捨てがたいわよね」

女子生徒「私は山口君かな頭良いし」

郷子(私だって聡の隣)

しかし

比翼の烏「クー」

美樹「アンビリーバボーやっぱり愛のカラス伝説本当だったのね」

開発「偶然だと思うけど」

ぬーべー「(へえ‥あのカラス番で引き合ってるのか)えーそれでは次は新しい係りのくじ引きをする。」

結果掲示係り開発聡。細川美樹

美樹「ええ!?あんびりーばぼー」

開発「偶然‥だよ」

ぬーべー「次学年の委員長」

整備委員会。開発聡。細川美樹

美樹「ほーっほっほ最早べったり磯巾着状態」

開発「この比翼の烏の能力は本当みたいだね」

郷子「何あれやたら聡と美樹カップリングするじゃない」

ぬーべー「ハッハッハッいやーあの二人には仲の良い番の烏の霊がついているんだよ」

郷子「えっそれってカップルをくっつけちゃう愛の烏!?」

ぬーべー「ん。何だそりゃ?ま。高々弱い動物霊だよ。憑いた所であーいう偶然は引き起こすだろうが感情には影響はないと思うよ」

郷子「ちょっと美樹!!また何かしたでしょ!?例えば校庭の木下で」

美樹「あら!聡の元恋人の郷子さん良い勘してるじゃない。そーよ。伝説の二羽の烏の木の下で聡に告白しちゃったのー。」

郷子「やっぱり。あんた本気で聡の事?」

美樹「そんな酷いわ。私の気持ちを疑うの?さー聡が何日でおちるか!?一口百円でトトカルチョよ!!ちなみに顔を真っ赤にして真に受けたわ」

開発「待って美樹さん!?それは」

郷子「へえ。聡。真に受けたんだ」

開発「待って郷子さん。それは何かの」

ギュムリ

開発「イデデデデ郷子さんそこはああ」

郷子「聡これは除霊よ。ここが無くなれば」

郷子さんの手の中でひしゃげる2つの球体

開発「それは除霊じゃなくて除去かとぉぉぉ」

解放された

郷子(聡にあんな事しちゃうなんて手に感触がまだ。これも聡の貞操の為)

翌日

美樹「聡。掲示物あるから手伝って」

開発「うん。じゃあ。踏み台用の椅子を用意するね」

少し屈むと

すっ

開発「美樹さん!?何で首に乗ってくるの!?!?!?」

美樹「肩車よ。こっちの方が早いでしょ」

開発「でも」

美樹「ほら聡。」

開発「はい。」

僕はそのまま立ち上がり美樹さんを肩車した

その様は周りをどよめかせた

郷子「なっ何してんのよ」

美樹「見ればわかるでしょ。掲示板のお・し・ご・と」

郷子「そっその服‥!!しかもそんなにべったりと」

開発「それは同感かな。僕達小学生だし。こういうのは流石に」

美樹「もう。聡はウブなんだから。耳で真っ赤よそこが可愛いんだけど。」

開発「うう」

美樹「いーのよ。二人はいずれ結ばれるんだもの」

むにゅ

開発「美樹さん胸当たってる」

美樹「当ててるの。聡だけ特別なんだから」

郷子「やめなさいよ。聡が嫌がってるじゃない」

開発「あの。別に嫌がってるわけじゃ。僕もその男だし胸は少し魅力が」

ギュムリ

開発「イデデデデ郷子さん。やめっ。」

郷子「除霊よこれは我慢して」

美樹「聡私の為に耐えて」

暫くして解放された

給食

美樹「ダーリンダーリン」

開発「美樹さん今だけはそっと」

美樹「さっきのお詫びにフルーツヨーグルトをあげるわ」

開発「ありがとう」

パクッ

開発「はっ。しまった。これテレビでカップルがやるあーんって言う奴じゃ」

嫌な予感が過った

ギュムリ

開発「イデデデデやっぱり!!郷子さんせめてパンツの上から恥ずかしいよ」

郷子「こっちの方が除霊に効くのよ」

開発「聞いた事ないよ。あんっ」

暫くして解放された

放課後の教室

美樹「聡もう大丈夫なの?」

開発「痛いに決まってるよ」

美樹「聡いつもあんなに強いのにそこはダメなのね」

開発「鍛えられない場所だからね。取り合えず早めに直そうよ。釘抜きとって貰える?」

美樹「はーい」

美樹さんが立ち上がろうとすると足を取られた

開発「危ない」

パシッ

美樹さんを受け止めた

開発(何この感情)

美樹(何?この気持ちまさか私本当に)

郷子「いやっ(ぬーべーの嘘つき。しっかり二羽の烏の霊が二人の心に影響してるじゃない。今日は中島みゆきでも聴いて泣こう。当然か聡におんな事しちゃったし)」

その時何かが臭った

郷子「ガス臭い。理科室の方からだわ」

パチ

理科室に行き電気をつける

バチバチ

ドオオオン

美樹「何!?」

開発「爆発音!!」

階段に向かうと

開発「どす黒い煙。ガスが燃焼されて発生する煙だ」

美樹「てことは理科室」

郷子「助けて」

開発「郷子さん!!」

郷子「ゲホゲホ煙が凄くて何も見えない」

開発「郷子さん。姿勢を低くして煙を吸わないように手で口と鼻を抑えてすぐに行く」

美樹「危ないわよ」

開発「そんなことは承知だよ。美樹さんは逃げて」

僕は理科室へと掛けた

開発「郷子さん」

郷子「聡」

開発「良かった。ゲホゲホ」

郷子「聡!?」

開発「結構まずいね。煙を何とかしないと」

郷子「そんなこと」

開発「なんとかするよ」

僕は近くにあった鋭利な破片を拾った

開発「我の中に流れる御神体よ。我血を供物として術の力を現世へと影響を及ぼせ」

グサッ

ブシュー

聡の腕かや血が吹き出した

開発「風よ。煙と火を消し飛ばせ。山嵐水龍」

聡の目が赤くなり吹き出た血も水になり火を消しとめガスを外に排出した

郷子「すごい。」

ふっ

どさっ

郷子「聡!?」

美樹「ぬーべーこっち。聡と郷子が」

ぬーべー「聡ー!郷子ー」(火を消しとめられてる。)」

郷子「ぬーべー。聡が霊力で」

ぬーべー「自分の血を媒体にしてこれだけの術を」

ぬーべーがすぐに止血をしてくれた

開発「こんなことしなくてもすぐ治るのに」

ぬーべー「今は甘えろ」

開発「ぬーべーを呼んできてくれてありがとう美樹さん」

美樹「私は‥」

バサッバサッ

比翼の烏は飛び去った

開発「ごめん。美樹さんに郷子さん」

郷&美「えっ」

開発「僕あんな風に告白されたのって初めてでその隙が今回の事態を招いたんだと思う。自分の未熟さを痛感させられて」

美樹「ちょっと聡泣かないでよ」

郷子「そうよ。聡」

ぬーべー「安心しろ聡はキチンと成長してるよ。人間としても霊能力者としても」

開発「うん。」

郷子「その私こそごめん。聡の大事な所にあんな事して痛かったよね」

開発「大丈夫。その‥ただ郷子さんに折檻されてる時なんか気持ちよくなって」

郷子「何か目覚めさせちゃった。どうしようぬーべー」

ぬーべー「知らんぞ俺は」

美樹「じゃあ。今度は私が」

郷子「これ以上起こすな」

#24 比翼の烏の巻 完