清明「聡。其方の暮らしはどうじゃ」
開発「楽しくやってるよ」
清明「そうか。そうか。それはよかった。所で聡。お前が住んでおる童守町には気になる都市伝説があるようじゃ」
開発「都市伝説?」
清明「ある一定時期になると殺人鬼が現れるらしい」
開発「殺人鬼?」
清明「それはAと呼ばれていてAに出会うとこう聞かれる。赤が好き?白が好き?青が好き?青と答えれば水に落とされる。白と答えれば体中の血を抜かれて殺される。赤と答えれば血塗れにされて殺される」
開発「気持ち悪い話だね。でもあくまで都市伝説だし。いざとなれば僕がやっつけるよ」
清明「聡。無茶をしてはいかん」
開発「殺人鬼って言ったって所詮は人間でしょ」
清明「いかんぞ。聡人間を過小評価しては」
開発「もう学校行かなきゃ行けないから」
強引に電話を切り家を出た
開発(妖怪と比べれば人間なんて)
放課後僕は広君と郷子さんと美樹さんで学級新聞を書いていた
開発「図面はこんな感じかな」
郷子「そうだね」
広「おい。俺にも書かせろよ」
郷子「だめ。広はしょっちゅう漢字間違えるんだから」
開発「郷子さんは相変わらず手厳しいね」
郷子「美樹あんまり変な事書かないでね」
ぬーべー「いつまで残ってるんだ。下校時刻過ぎてるぞ」
開発「ぬーべー?(いつもと雰囲気が違う)」
郷子「ぬーべーちょっと待って今終わるから」
開発「広君妖怪コーナー書いてくれる?焦らなくて良いから確実にね」
広「がってんでい」
郷子「アホー」
郷子さんは広君の頭を鉛筆削り機で殴った
開発「郷子さん。それで殴ったら死んじゃうから」
美樹さんは同級生の男子を鈍器で殴るSM小学生!書いた
開発「美樹さん幾ら郷子さんが凶暴だからってそんな事書いちゃ」
郷子「ちょっと聡それはどういう事」
開発「待って郷子さん今のは言葉の誤りで」
美樹「最強の霊能力小学生開発聡。同級生の郷子には敵わず」
広「いてえな。何すんだこの野郎」
ぬーべー「早く帰れ!校門を閉めるぞ」
ぬーべーは僕達を怒鳴り付けた
ぬーべー「寄り道せずに帰るんだぞ」
校門の外に閉め出されてしまった
広「なんだよ。やけに冷てーじゃねーかよ。いつもと様子が違うぞ」
開発「?」
ぬーべーのズボンのポケットにA4サイズのプリントが入っておりそこにはAと書かれていたのが確認できた
開発「なんだろう。あれ」
その後も童守町の大人達は様子がおかしかった。僕達を見る度に厳しい口調で早く帰れと促された
郷子「町中なんか嫌な雰囲気」
広「へっぐれるぜ。このヤロ!」
開発「本当に早く帰った方が良いのかも知れない」
美樹「何よ。聡まで」
開発「嫌な予感がする」
僕は曲がり角を曲がると
開発「!!」
僕は異様な気配を感じて後ろに飛び退いた
A「赤が好き?白が好き?それとも青が好き?」
赤いマントと顔に不気味なお面を着けた奴が立っていた
開発(なんだ。此奴この空気。動けない)
広「俺は燃える闘魂の赤!」
郷子「私は清純派の白」
美樹「私はブルーベリージャムの青」
郷子「聡は」
開発(言葉が出ない。早く早く逃げなきゃいけないのに)
郷子「どうしたの?聡」
開発「れて」
美樹「答えると何を」
美樹さんが近付き手を伸ばした
開発「美樹さん。其奴から離れて」
美樹「えっ」
Aは美樹さんの手首を掴んだ
開発「この」
鉛筆を手裏剣にして赤マントに投擲した
開発「なっ」
ひらりとかわしてAは美樹さんを抱き抱えて高く跳躍した
美樹「キャアア」
広「美樹!」
開発「逃がすか顕れよ。虎徹。虎脚」
郷子「聡」
開発「郷子さん達はすぐに学校に戻ってぬーべーに助けを」
僕は家の屋根を飛び越えてAを追った
開発「くそ。見失った」
ぬーべー「聡!?」
開発「ぬーべー」
ぬーべー「Aの後を追うなんて危険な事を」
開発「説教なら後にしてよ。ここまで追ってきてAを見失ったんだ。早くしないと美樹さんが」
ぬーべー「聡落ち着け。冷静になるんだ」
A「青が好きと言った子供は水に落とされて殺される」
Aはマンションの屋上の貯水槽に立っていた
ぬーべー「屋上だ」
僕達は屋上に向かうがAの姿はどこにもない
開発「青は水」
ぬーべー「まさか」
貯水槽に登って蓋を開けると
開発「美樹さん」
美樹さんが体に石を括り付けて貯水槽に投げ込まれていた
開発「ぶは」
僕は貯水槽に飛び込み美樹さんを上げてぬーべーに渡した
開発「美樹さん。美樹さん」
ぬーべー「まだ間に合う!呼吸が止まってからそう経ってない筈だ」
美樹「ゲホッ」
美樹さんは水を吐き出した
開発「美樹さん」
美樹「わあーっ」
開発「良かった。美樹さん。もう大丈夫だよ。ぬーべー奴が次に狙うのは広君と郷子さんだ」
ぬーべー「どういう事だ」
開発「奴は青が好きか赤が好きか白が好きかという質問をして答えた子供を狙うんだ。僕は答えてないから襲われない」
ぬーべー「わかった。美樹を頼む」
ぬーべーは学校へと戻っていった
開発「本当に良かった」
美樹「聡震えてる。怖いの?」
開発「うん。久々に思い出したよ。狂気に墜ちた人間の怖さを」
警察「君達良かった」
開発「美樹さん僕学校に戻るよ」
美樹「でも」
開発「広君達を殺させやしない」
美樹「気を付けてね」
僕は頷いて学校に急いだ
警察「待て」
学校に到着すると
開発「郷子さん」
郷子さんは逆さ釣りにされて首に針を刺されて血を抜かれていた
開発「くそ」
僕はすぐさま降ろして針を抜き上着を脱いで傷口にあてて止血をした
律子「聡君」
開発「律子先生。止血は済んだから郷子さんの事お願い」
僕は広君がいる教室に急いだ
ぬーべー「ぐわっ」
開発「ぬーべー」
広「あっあっ」
開発「広君」
A「赤が好き?」
開発「なんなんだよ。お前僕の大事な人達を傷付けて」
A「白が好き?」
開発「許さない。顕れよ」
A「青が好き?」
開発「虎徹。具現化」
僕は虎徹を出現させた
開発「せああ」
鞘のまま攻撃した
開発「殺してやる。お前だけは」
Aは膝を突いた
開発「死んで償え」
僕は虎徹を抜刀した
開発「ぐあっ」
突然の攻撃で僕は吹き飛んだ
ストーブの火で奴のマントが燃えて火達磨になり三階から地面に落下し死んだらなんとか皆大事に至らなかった。僕はこの時人間の怖さを改めて実感した、因みにその後奴の死体は発見されなかった。Aは本当に死んだのだろうか?それは誰にもわからない
#18 「A」が来たの巻 完