天正10年10月16日柴田勝家殿は堀秀政に覚書を送り、秀吉の清州会議の違反、及び不当な領地再分配、宝寺城の築城を非難している。
11月、勝家殿は前田利家殿・金森長近殿・不破勝光殿を秀吉のもとに派遣し、秀吉との和睦を交渉させた。これは勝家殿が北陸に領地を持ち、冬には雪で行動が制限されることを理由としたみせかけの和平であった。秀吉はこのことを見抜き、逆にこの際に参照を調略しており、更には高山右近殿、中川清秀殿、筒井順慶殿、三好康長殿らに人質を入れさせ、幾内の城を固めていた。
翌天正11年4月19日ワシは中川清秀殿と共に大岩山砦を守っていた
開発「佐久間盛政動くでしょうか」
清秀「さあな。しかし開発殿はなぜ未だ傭兵なのだ。開発殿の数々の武功があればいくらでも声も掛ろう。それどころか屋敷はおろか家さえも持っておらん」
開発「こっちの方が自由気ままだからだ。それに俺は誰かに忠誠を尽くすというのは性にあわん。それに俺は秀吉とは家臣としての間柄にはなりたくない。友としてこれからもあいつを手助けしてやる。それが俺の望みだからな。それに」
清秀「それに」
開発「根無し草もこれがまた楽しいのだ。俺は領地を治めることなど出来ぬからな。」
清秀「変わった御仁だ。」
中川兵「敵襲。佐久間軍動きました。」
開発「さて来たようだ。山崎以来槍合わせをしていなかったからな。清秀殿暴れましょうぞ」
清秀「ああ。行くぞ」
ワシと清秀殿は城の外に出た。
開発「せあああ」
ワシは左手に槍。右手に義元左文字を持ち暴れた
開発「はっはっは久方ぶりの戦楽しませてもらうぞ」
清秀「さすがは鬼の暴れ振り。ワシも負けられぬ」
しかし
開発「さすがにこの劣勢は覆せぬか。この城はもう保たないぞ」
清秀「仕方あるまい。城を捨てるぞ」
開発「清秀殿急ぐぞ」
清秀「いやワシは残る。敵を足止めせねばならん」
開発「何をバカなことを言っている。ならばこの俺も助太刀を」
清秀「バカはお前だ。お前は岩崎山の高山右近殿にこのことを伝えよそして羽柴秀長殿の陣所まで逃れよと」
開発「そのようなことは出来ぬ。」
清秀「お前は天下を見るのだろう。秀吉を助けるのであろう。あやつを導けるのはお主だけだ。ならばお主が生きて。ワシの願いを戦の無い世につないでくれ。」
開発「その申し出受け入れられぬ」
清秀「なぜだ。」
開発「俺は最近友を失った。そやつは傲慢でそやつの考えていることはまったくわからぬ。そのせいで周りから誤解され。挙句あのような死に方をした。友を失うのはもうたくさんだ。俺は友を見捨てない。友を見捨てるくらいなら友と共に死んだ方がマシだ。俺は清秀殿と共に明日を見たい」
清秀「この大馬鹿者」
盛政「ふん。お涙頂戴の戯言はその辺にしておけ」
佐久間盛政が現れた。
盛政「この兵力差でかなうと思うてか。」
ワシと清秀殿は囲まれてしまった。
開発「万事休すか」
と思った矢先
ダダダダダン
佐久間兵「ぐああ。」
佐久間の兵たちが次々に倒れていく
盛政「なんだ。これは鉄砲玉」
孫一「聡。諦めるのはまだ早いぞ」
そこには雑賀衆を率いた雑賀孫一の姿があった。
開発「孫一殿」
盛政「なぜだ。なぜ雑賀衆が羽柴方に」
孫一「勘違いをするな。俺は羽柴についたんじゃない。開発聡についたんだ。聡は俺達を救ってくれた。俺は親父を説得して開発聡に味方すると決めた。」
開発「ふっこうなってしまえばこっちのものだな。八咫烏と鬼の戦楽しんでいかれよ」
ワシは駆けた。
開発「であああ。」
佐久間兵「ぎゃああ。」
鬼の背後を狙う者を地獄の八咫烏が襲い喰う
開発「はっははあ。」
盛政「ぐうう。こうなっては仕方ない。全員退け」
佐久間盛政を追い払うことに成功した。
その後本隊の援軍が到着し。
前田利家がこちらに寝返りそしてとうとう北ノ庄城を包囲した。残るは柴田勝家殿だけとなった。