coach


マネー・ボールを執筆したベストセラー作家マイケル・ルイス氏が

編集者から「もし、なんでも自由に書いて構わないと言われたら、

何を書く?」と質問されたことから、この本が生まれたという。


マイケル・ルイス氏は、高校時代に指導を受けた「コーチ・フィッツ」

によって、人生が大きく変わったと考えていた。そのコーチとの

ことを描きたいと思い、この本を執筆したのだ。



コーチ・フィッツはいわゆる鬼コーチで、安易な妥協を一切許さず、

選手をしごく。一方、自分も厳しく律していて、選手のためならどん

な労力も惜しまない。


マイケル・ルイス氏以外にも、コーチ・フィッツに大きな影響を受けた

卒業生が多くいて、皆で学校に寄付をして室内練習場を改築し、その

練習場に「コーチ・フィッツ」の名前をつける計画が持ち上がっていた。


逆に、現在の在校生の親からは、コーチ・フィッツをくびにしろという

声が上がっているという。

コーチの妥協を許さない厳しい指導と、選手起用に対して親が学校

にクレームをつけていたのだ。裕福な家庭の子が多い学校なので、

多額の授業料を払っている。それならば、それなりのサービスが

受けられてしかるべき、という論調だったらしい。


それでも、コーチは全くひるむことは無かったという。



マイケル・ルイス氏が野球部に在籍していた時、チームは連敗続き

その日の試合も大差がついていた。選手は試合を諦めていて、コーチ

の「スライディングしろ!」の指示を無視した選手がいたという。


するとコーチは、硬い土のグランドで夜遅くまで、ヘッドスライディング

の練習を命じて、「試合に勝つまでこのどろどろのユニフォームを洗うな」

と言ったそうです。


それでも、連敗が続いた。

コーチ・フィッツはその連敗中、自らもペナルティーを課していた。

スタジアムから自宅まで、徒歩で帰っていたのだ。

治安が良くない地域を、体調が悪いときでも。


そんな気持ちが選手達に伝わり、チーム全体が闘志を持って死力を

尽くす戦いができる様になり、最後には連敗を止めることができたのだ。


コーチは言った。


「スポーツのいいところは、自分の可能性を見出せることだ。素晴らしい

可能性に気づくことができる。但し、その前に、全力を尽くす必要がある」


そんなコーチも時代の変化によって、逆風にさらされ、真剣にコーチを

辞めようと思ったこともあった。


しかし、この本が発表されてから、コーチ・フィッツに講演依頼が殺到し

出版、映画化のオファーまで来る様になったという。



私は現在、ター君のプライベートコーチという立場です。

これから一緒にやっていく上で大変勉強になった本でした。



ター君に言いたいことを言うだけでなく、自分も厳しく律していかなければ。


今日は、昨日夜中の3時まで飲んでしまい、完全な二日酔い(すぐく気持ちが悪い)。

午前半休をとって、今このブログを書いています。

本当に、情けないコーチです。