Web四コマ小説「小春風高校☆こたつ部」

『小春風高校☆こたつ部』
――小春風高校の校舎の北西、階段下の小部屋に存在する謎の部活「こたつ部」。
そのわりとどうでも良い活動の日々を描く――

(登場人物)
飛鳥井 論 (あすかい・さとし:通称 ロン) … こたつ部部員。一年生→二年生。容姿に関する記述特に無し
雪丸 七海 (ゆきまる・ななみ) … こたつ部部員。一年生→二年生でロンと同じクラス。ショートツインテイール
各務原 すくね (かがみがはら・すくね) … こたつ部部長。二年生→三年生。小柄で長髪
水無瀬 光希 (みなせ・みつき) … 副部長。二年生→三年生。長い髪をゆるい一本の三つ編みにまとめている
三宮 クリスティーヌ 真惟子 (みつみや・くりすてぃーぬ・まいこ) … 新入部員。一年生。金髪碧眼のハーフ

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BOX-AiR×pixiv ショートストーリー大賞


pixiv で催されていた BOX-AiR×pixiv小説コンテストで、
私の投稿した「四大王衆天の主たち」が優秀賞をいただきました ↓

「BOX-AiR×pixiv ショートストーリー大賞」受賞作品発表

四大王衆天の主たち


まさかこの作品が受賞しようとは、お釈迦様でも知らぬ仏のオットーミタス
世の中何が起こるか本当にわからないものです。

賞品として図書カード (今は図書券じゃないのね) 三千円分をいただき、
さらに電子雑誌BOX-AiR25号に掲載されました ↓

講談社BOX-AiR



・・・しかし、これが選ばれることになるとは、うーむ

書いた人間には気になっても、読む分には意外と気にならないものなんだろーか・・・


まあ、嬉しいから良いんですが。受賞万歳! 結果オーライです。


こたつ部もそのうち再開します。


小春風高校☆こたつ部 六十七話「こたつでプール!」(6)コタツにプール


プールサイドの日陰に設置されたコタツ、の中にビニールプールを設置し、足を入れるクリス、副部長、部長、ロン、七海――

「足だけ冷たくって、気持ち良いで~す!」

「でも何だか足湯みたい、うふふ♪」

「プールにコタツならぬ、コタツにプール! まさに逆転の発想じゃな☆」

「部長、これ、水が微温くなったらどうするんです?」

「あんたが水替えるに決まってんでしょっ!」



夏の日射しがプールのさざ波に煌く中、水遊びに興じる歓声がときに止んで、涼しい風が吹き抜ける――。ロンが呟く。

「良いですね。ずっとこうしていられたら・・・」



そのロンにホースの端を渡す部長。



「何ですか、これは?」

「水中コタツ第二弾だ☆」

「いや、それは失敗したはず……」

「口で吸って、鼻で吐けば万事解決だっ!!」

「・・・・・・」

「頑張ってね、ロン君! いつまで続くか楽しみだわ♪」

「食事は、流動食をホースに流し込むですか?」

「うまくいったら、秋には引き上げてあげるからねっ!」

「・・・幸せって、儚いものなんですね・・・」



(第六十七話 おわり)


小春風高校☆こたつ部 六十七話「こたつでプール!」(5)プールの風紀


こたつ部と生徒会が集まったプールサイド。そこに――

「おお、あれに見えるは☆」

「風紀委員の風妃さんですね」

風紀委員の間森風妃が竹刀片手に近付いてくる。



「部長。例によって風紀を取り締まっているようですが、大丈夫でしょうか?」

「にゃーに、こちとらプールサイドで戯れているだけだ☆ 健全な高校生らしからぬところがあると言うなら、逆に教えてもらいたいわい! それともロンは、何か不健全なことでもあるのか?」

「いえ、それはそうですが・・・。どうも嫌な予感がするな」



風妃はこたつ部と生徒会のところまで来ると、無言で各人の胸に竹刀を当てた。そして部長とひわの二人だけ、別になるように促す。



「おい、ひわ。これは共闘だな☆ どうする?」

「ああ。飛び込み台の上から、足に重りを付けて投げ込むのが良いかと。ぎりぎり水面に届かないように鎖の長さを調整して!」

その様子を見ながらロンは思った。

(部長、ひわさん。完全にぺったりなのも、それはそれで十分に健全な高校生らしいと、健全な男子高校生の僕は思いますよ!!)



(つづく)

小春風高校☆こたつ部 六十七話「こたつでプール!」(4)プールで生徒会


メドレーリレーも終わってこたつ部の部員達がプールから上がると――

「お、あれに見えるは☆」

「生徒会の人達ですね」

プールサイドに陣取る生徒会長の白鳥麗奈はじめ生徒会役員一同。



「ふん、各務原すくねっ! 川底のマゴタロウムシよろしくプールで水遊びとは、良い気なものね!!」

「何じゃ、麗奈よ。そっちこそ、『今日は泳ぎで勝負だ!』とか言ってこんのか?」



「ほっほっほ! 水面を優雅に滑る白鳥が、岸に上がるとのんびり過ごすが如く、わたくしはここでリラックスさせていただきますわ! ですからあなた方こたつ部は、バシャバシャ潜って泥をあさるキンクロハジロのように、せいぜい水の中でもがいたりあがいたりを楽しむことね!!」

「・・・麗奈、そんなサンラウンジャーに寝転んで青色の液体をくゆらせても、名前大書きしたスク水では全然優雅に見えんぞ☆」



そのかたわらで、ロンが陽太とひわに話しかける。

「陽太君とひわさんは、今も入れ替わってるの?」

「はっはっは、ロン君。いくらぼくがひわによく変装すると言っても、スク水はないな」

「はっはっは、ロン君。いくらボクが陽太によく変装すると言っても、この格好で気付かれないとか、どういう意味かな?」



(つづく)

小春風高校☆こたつ部 六十七話「こたつでプール!」(3)プールならでは


コタツでプールで水中コタツ計画失敗――

「僕、今年になってから何度も溺れてる気がするんですが・・・」

「おう、ロン、よく蘇生したのう☆ まあ、今回の水中コタツ計画は失敗したが、失敗は成功の母! すぐに次の計画の発動を・・・」

「ちょっと待ってくださいよっ!」



部長に食ってかかるロン。

「確かに、こたつ部で水中コタツは否定しません。水中メガネをかけて水中コタツでまったりと水中風景を楽しみながら、みんなの無防備な……いやいや! プールでコタツも大事ですが、せっかくなんだから、もっとプールならではの楽しみ方をしましょうよっ!!」

「プールならではの楽しみ方~?」



こたつ部メドレーリレー

第一泳者(背泳ぎ)…クリス

第二泳者(平泳ぎ)…部長

第三泳者(バタフライ)…七海

第四泳者(自由形)…ロン



副部長が笛を構える。

「じゃあ、私はタイムを測るから、みんな頑張ってね♪」

「わたしからですねー、緊張するでーす」

「どんなタイムが出るか楽しみじゃのう☆」

「水泳の授業でやったばっかり……」

「いえ、あの、僕が言ったのは、ビーチボールやフロートを使ったりとかで・・・」



(つづく)

小春風高校☆こたつ部 六十七話「こたつでプール!」(2)水中コタツ


コタツでプールで水中コタツ計画発動――

「さあ、ロン。コタツはもう沈めてあるから、あとはおまいがこのホースを咥えて水中コタツに入るだけだ☆」

「あの、潜ったところで、ホースの端を塞ぐとか無しですよ?」

「そんなことせんから、さっさと潜れ!!」



ホースの片端を咥え、潜って水中コタツに入るロン。それをプールサイドで見守る他の部員達。

(スーハー、スーハー)

「わあ、水中でも、ホースを通して呼吸してるのね♪」

「うむ、順調、順調☆」



(フガーッ、フガーッ!)

「……呼吸が荒くなってきたわね」

「何か、水中でロンがすごいもがいてますよ?」

「簡単には水中コタツをあきらめんよう、虎バサミを仕掛けて自力では出られんようにしたからな☆」



(カ、カハッ! ・・・・・・)

「呼吸が止まったわ」

「死んだ?」

「おかしいのう、何が悪かったのか? ……あ、そうか! ホースが長いと、吐いた息をまた吸うだけで、呼吸できんのか☆」



(つづく)

小春風高校☆こたつ部 六十七話「こたつでプール!」(1)プールでコタツ


「夏だ!」

「プールだ!!」

「コタツでプールだっ!!」



ということで、プールにそろったこたつ部の部員達。

「・・・また今回も唐突ですね」

「学校のプールが放課後に開放されたから、これを利用せん手はないのだ。うにゅーん☆」



「それにしても、夏の盛りにプールでコタツとは・・・」

ロンが周りを見回す。当然、みんな水着である。

「コタツの未来を切り拓く素晴しい企画ですね! 頑張りましょうっ!! ・・・で、何をするんですか?」



ロンにホースの端を渡す部長。

「そんなもん、水中コタツに決まっておろう! もちろん人身御供はロン、おまいだ☆」

「コタツで水中生活がどれだけ続けられるかに挑戦よ♪」

「別に潜ったまま、もう浮かんでこなくても良いけどね!」

「あの、もっと楽しげで夢溢れる企画もあると思うんですが・・・」



(つづく)

小春風高校☆こたつ部 六十六話「こたつ部童話・白雪姫」(6)おわり


「――そうして二人で暮し始めた王子と白雪姫。しかし二人はなかなか素直になれず、行き違いやすれ違いばかり。そんな中、新たな恋のライバルが現われて、思わぬ三角関係が勃発!? ・・・だそうです、めでたし、めでたし、と」

「……はあ。いったい、何の話ですか、美夜先輩?」

図書室に置かれたコタツを囲む、ロン、七海、クリス、部長。そこに図書委員の本多美夜が加わっている。



「あうう。だから、こたつ部と生徒会で白雪姫の劇をやったらどうなるか、と言う話です」

「はあ、それは、新しいパターンですね……」



「それで、どうでしたか? ロン君は、今の話をどう思います?」

「ええと、僕がお姫様役で、副会長が王子様役なのは、おおいに問題があるのではないかと」

眼鏡の奥の美夜の目が、怪しく輝く。

「つまりロン君は、へたれ攻め俺様受けが良いんですね!! だったら・・・」

「あのー、七海さん、クリスさん、部長。黙ってないで、何とかしてください!」



「zzz・・・」

「HAHAHA、ニホンゴとてもムズカしいデース!」

「おい、ロン、図書室では静かにな☆」

「いや、そんな皆、意図的に無視しないで……、ちょっと美夜先輩も落ち着いて、……いや、仲間を呼ばないで、・・・目の色を攻撃色にして、大海嘯を引き起こさないでーーーっ!!!」



(第六十六話 おわり)


小春風高校☆こたつ部 六十六話「こたつ部童話・白雪姫」(5)白馬の王子様


あわれロン雪姫、毒リンゴを食べて死んでしまいました。

「おお、ロン雪姫、死んでしまうとは何事だ!」



ロン雪姫の亡骸が、棺に入れられ森の中に安置されます。

「部長、これ、どうするんですか?」

「土は土に、灰は灰に。土葬にするか火葬にするか、どうするかな☆」



そこに――

(パカラッ、パカラッ)

(……蹄の音が近付いて来たな。と言うことは王子様がやってきたのか。えーと、まだ登場してないこたつ部の関係者は・・・)



そして、棺の蓋が開けられ、

「ふっ、これは良い死体だな」

「ふ、副会長!?」

「では、さっそく接吻を・・・」

「いや、それは断固として拒絶します! 死んでも嫌です!!」



(つづく)

小春風高校☆こたつ部 六十六話「こたつ部童話・白雪姫」(4)毒りんご


ロン雪姫は小人達の小屋で、下働きをして暮すことになりました。しかし、ロン雪姫が生きていることが、鏡の魔力により女王様に知られてしまいます。

(コン、コン)

「はーい、どなたですか?」



ノックの音に、ロン雪姫が小屋のドアを開けると、そこには――

「何だって、わたくしがこんな辺鄙なボロ小屋を訪ねなければならないわけっ!? さあ、ロン雪姫! わたくし御自らがさしあげに来てあげたんだから、せいぜいこのリンゴをありがたくもいただくことねっ!!」

「……は、はあ」



女王様の変身した魔女のお婆さんから、リンゴを受け取ったロン雪姫は、小人達の方を振り向いて言いました。

「じゃあ、リンゴをもらったので、皆で切り分けて食べましょうか?」



「食うのは、おまい一人で十分じゃーっ!!」

「・・・も、もがーーーっっっ!!!」



(つづく)

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