ともぞうのステキ小説たち
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オリエンタル・ラヴ・ストーリー①

序章(裏)
「迷走の時間」


 ・・・もうどれくらい歩いただろうか。この世界に来てから(正確には連れて来られてから?)時間というものの概念が全くない。というより、一秒ずつ奪われている、といった感じだ。

 もういい加減この景色も見飽きた。まるで下水道に長い間汚水すら流れていないような、錆色の壁と床・・・・顔を近付ければ饐えた臭いがしてきそうだ。蛍光灯は全て割れ、僅かに洩れ入る日の光を頼りに歩みを進め続けている。

 なぜ今このような非現実的な場所をさ迷うことになったのだろう・・・歩みを進めるごとに記憶が曖昧になってゆく。微かに覚えている確かな理由は只一つ、始まりは自らここへ来たということだ・・・・

 ・・・何故?解らない。いや、覚えていないだけか。解っていることは、このまま進めばワタシの望む場所、出来事に辿り着けるということだ。確信がある。このまま進めば・・・・