ついに首位との差が4.5ゲームまで広がってしまいました。
もうこうなったら仕方ない。一戦一戦を戦い抜き、勝つしかない。ただ、それを遂行するのは、現状無理でしょう。もう言わずと知れていることですが、阪神タイガースは秋になると毎年毎年負けがこむ。

和田監督は、スタミナ不足なんて一言でまとめていましたが、もっと根本の方で問題があると思うんですよ。

そこで阪神が勝ちきれない理由を、2パターンに分けて考えたいと思います。

まだまだ勝負をかけるタイミングでないのに、メッセや岩田を中4日で投げさせる。
ケガから復帰して間もない西岡を慣れないサードで即スタメン。
ここまでが、和田監督の言うスタミナ不足が引き起こされるだろうパターン。

チャンスの場面、ここでこの打撃はダメだなどの明確な指示を与える。
チームとして徹底してエンドランやセーフティなどの策を講じ、相手をなんとかして崩す。今日の試合はエンドランをかけたり、そういった意識が見えましたが…。
ここまでがチームとして意識の低さゆえに勝ちきれないと思われるパターン。

僕が思うに、前者の影響は今年に関しては少ないと思うんですよ。先発陣は、岩崎、岩貞、金田といったあたりが予想外の活躍を見せ、随分と先発陣を楽にさせたこと。梅野の台頭により、ベテラン鶴岡にかかる負担軽減。西岡離脱を上本、今成がカバーしたこと。まあ強いていうなら実質1年目の上本をフルイニングさせているくらいですか。
今年はスタミナ不足とは到底思えない。にもかかわらず、また今年も勝てていない。なぜか?そこで後者が問題なのでは、と思うわけです。

とかく、阪神は王道野球が目立つんですよね。固定観念にとらわれているというんですかね。
初回上本が出れば、99.9999%バント。クリーンアップはまだしも、6番にビックネームの福留、新井が入ったとき、長打狙いなのか知りませんが、タイミングがあっていなくても起用し続ける。その代わりあまり実績のない狩野、ハヤタあたりはよい振りをしていても、代えられてしまう。エンドランや盗塁はあまり仕掛けない。これじゃ、よほどレギュラーの選手個人個人に力がないと勝てないですよ。ヤクルトみたいな打線でない限りね。

でも実際は他球団に比べて飛び抜けて良いわけではない。だから王道ではなく、様々な策を講じなければならない。なんとかして一点を取りに行く姿勢。
例えば今日の試合では、三回にワンアウト三塁に狩野で、内野前進で岩貞がショートゴロを放つ。しかしなぜかゴロゴーのサイン。サインだから狩野を攻めることはできない。
問題はなぜゴロゴーの指示なのか。ピッチャー岩貞が打席で、しかも前進守備。いくら狩野は脚力があるといっても、正面にとんでしまえば本塁憤死。正直回の浅いうちからとる作戦ではない。
勇気ある作戦と、無謀はまた違うわけで。今回のは無謀な作戦。
よくある話ですが、能力×ヤル気×やり方=結果である。
能力やヤル気は0から100で評価されるが、やり方への評価は0から100ではなく、プラスかマイナスかである、と。
今回のプレーは、完全にマイナスのやり方。やり方が間違った方向のベクトルを向いていれば、点をとることできない、無謀な作戦となってしまう。
そう感じました。

王道野球では力不足だし、策を講じても、やり方が間違っていては点をとることはできない。
だから優勝するためには、状況状況に応じて、この場面におきて避けなければならないモノは何か。ここで意識するべきな何なのか。
こういった正しい方向を向いた策を講じていくことが1番なのではないかと思います。

とにかく、散々和田監督の采配には疑問を感じる部分はありましたが、もう今更言っても仕方ない。何年も阪神をみてきて、終盤の失速はスタミナ不足と分析するのなら、そうすれば良いし、そういう方向で検討すれば良い。
僕は違うと思いますが(笑)



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