Brain Note

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感じたこと、考えたことのメモ帳

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春待つ僕ら。

胸キュン超えて胸ギュン必至の青春映画。

中盤ですでに円盤購入を確定しました。ありがとう、円盤買います。

 

今から見る人、見るか迷っている人、全然見る気は無いけどこの記事に飛んで来ちゃった人のために、ネタバレにならない程度で紹介しようと思う。

頑張って原稿用紙4枚程度にまとめたので、しばしお付き合いいただければ。


http://wwws.warnerbros.co.jp/harumatsumovie/

 

 

私がこの映画を見たのは、動いている稲葉友(ルイ役の人です)を網膜に納めたいというただそれだけだったのだが、あまりに良作で居ても経ってもいられず、劇場を出た足でそのままカフェに直行してこの記事を書いている。

 

そもそも高校生が主人公の少女漫画なんて定型句を並べていれば大体それっぽくなるし、実際ただキャラクターが少し違うだけの安っぽい青春恋愛映画はごまんとある。

 

だが、「春待つ僕ら」はそれらとは明らかに一線を画していた。ただし設定自体は割とありきたりなもので、引っ込み思案な少女、学校中の女子の視線を集めるバスケ部のイケメンたち、海外から帰国したばかりの幼馴染、とまるで少女漫画の教科書で紹介されそうなラインナップだ。定番の胸キュン展開だってしっかり押さえている。ではこの作品のどこが、私をここまで惹きつけているのか。

 

それは、この映画が「春待つ」季節、つまり冬を描いたものだから、ということに他ならない。冬といっても単に冬の季節が舞台なわけではない。作品内の時間は春から冬まで目まぐるしく移り変わってゆく。その中で彼らが「人生の冬」を生き抜く姿を描いている(と私は思う)のである。

 

 

 

「私は常に人生の春を送っている!」という人は多分少数派だろう。大体の人が、多少なりとも悩みを抱え、出口の見えづらい日々を消化しているはずだ。今度こそ何かが変わるかも、と淡い期待を抱いていても、結局普段と何も変わらない日常を繰り返すばかり。

 

そんな長い冬を生きる私たちに、いつか来る春を見せてくれるのが、映画や漫画をはじめとするフィクションの世界だ。いわゆる胸キュンラブストーリーたちは「ありえないけどありえそう」な絶妙なラインで「人生の春」を描いて、我々を妄想の世界へ誘う。それは確かに待ちわびた温かい光なのだが、キラキラしたキャラクター達はどこか浮世離れしていて、劇場を出た後、楽しい夢から覚めてしまったような寂しさを感じることもある。

 

普通の恋愛映画を見た後に一抹の寂しさを拭いきれず、感動とは別にじめじめした感情で涙してしまうような、そんなお疲れの人にこそ「春待つ僕ら」をオススメしたい。

華の高校生活を送っているはずの彼らが、いつか芽吹く日を待ちわびながら「人生の冬」を乗り越えようとするこの物語は、同じく冬を生きるあなたにそっと寄り添ってくれるはずだ。

 

 

 

と、冬だ冬だと言ってしまったのでなんだかネガティブキャンペーンに見えるかもしれないが、前述した通り、少女漫画のお約束も青春映画の定番も、がっつり押さえているのでご安心を。そういう所で定番すぎるキャラクター達がしっかり活かされていて、抜け目ない映画だと思う。

主演の土屋太鳳ちゃんがピュア可愛いのは言わずもがな、「イケメンバスケ部」も全員マジのイケメンで、常に作画が100点満点。しかもただ1人の少女と1人の少年が出会って恋するだけの話ではないので、たった109分で青春をまるごと楽しめる、超お得。

 

学生時代、なんとなく青春を終えてしまった全ての人に見て欲しい青春映画です。

 

 

 

 

 

 

……最後にひとつだけ文句を言うとすれば、レディースデーの夕方の時間帯に見たのに、公開から一週間も経っていないのに、私の見た回、席が埋まってなかったこと!!!!なぜ!!??(おかげでど真ん中列真正面の席で左右誰にも気兼ねせずに堪能できたけど)

 

予告を見て「少女漫画の実写化なんてどれも同じでしょ」「クリぼっちなのに恋愛映画見るのは辛い」とか思って敬遠しているそこのあなた!!!今すぐチケットを買ってください!!!お願いします!!!!