肩からエコバッグを下げて、少しだけ猫背気味に空を見上げていたのは、間違いなく智君だった。

車の波が止まり、信号が青に変わる頃、正面に向けた顔が一瞬、嬉しそうに微笑んだ様に見えた。

けれど、俺と目が合った瞬間、俯きゆっくりと踏み出した。


俺は動けないまま。

人の波に抜かされながら一人、立ち尽くしたまま。






俺の横を通り過ぎる。



その目は


もう、真っ直ぐと前だけを捉え



俺の事は見えていないかのように、凛とした




横顔だった。