すっかりご無沙汰しています
そして今回全くゆちょんに触れておりません🙇
夕べはSNSに優しい月の写真とメッセージが流れていて
私もあやかって夜空眺めていました。
さて今夜は中秋の名月です。
実際の満月と重なるのは8年ぶりらしく
それでは今夜の月はどうかと
先ほどから夕食作りながらベランダに出たり入ったりしていたら
突然くっきり去年の記憶が蘇りました。
それは同じく去年の満月の夜。
病院から漸く退院して我が家に連れてきた母にその美しさを見せたくて
まだ空の下の方にあった月を見るために母を連れ出しました。
その頃はまだ家の階段も歩くこともできたので
病み上がりだったけどゆっくり腕を組んで歩きました。
月はとても大きかったけれどやはり田舎で見るのとは違って風情にかけているように感じてるかもと不安に思いましたが
それでも都会で見えるまん丸の月に母が喜んでくれてそのまま少し散歩して家に戻りました。
ほんの数十分だったけれど
コロナで外出できなかった母には
それすら久しぶりのお出掛けだったのです。
いま思い出したら感情が溢れてしまってブログを書いてしまってます。
気持ち少し整理したいので
少し悲しい話も書きます。
2019年11月に父が旅立ちました。
昭和の頑固おやじを地でいく父は母より11歳年上で
何かといえばいつでも母を呼びつけ一人では何もしない人でした。
母がいなければどうなっていたかと子供ながらに考えたことは何度もあります。
元々は輸血で感染した母が長い間患っていたのですが、
おそらく母も父を残してはいけないと自覚していたのでしょう、
ずっと、本当に周りの人が驚くほどずっと頑張って病気と闘っていました。
そして頑固おやじが旅立ったあとも気丈にしていた母でした。
寂しいけれど、おしゃれ小鉢のようにもれなくついてくる人もいなくなったし
まずは大好きな旅行に行こうと私は母に話していました。
母には幼い頃に兄弟のようにして育った大切な従兄がいるのですが
先ずは新幹線でその人に会いに行き、
それから戦争で亡くなった祖父(母の父)の慰霊にも行こう、
あっちにもこっちにも行こうと計画していました。
しかし実際にはコロナが拡がり、
母の毎月の通院もままならず
入院してもとんで帰ることもできず
救急搬送された先でも病院に入る許可がおりず
見知らぬ病院で一人心細かったであろう母が
私の書いたメモをみながら送ってくる誤字だらけのラインと
毎日かけてくる電話だけが私達をつないでいました。
そして入退院を繰り返しどうにか我が家に連れてくることができましたが
かかりつけ医に見てもらった時には既に病気が進行していました。
それが去年の8月。
それからもコロナです。
母はずっと我家にいましたが通院と近所の散歩以外どこにも行けず
旅行など夢のまた夢でした。
それでも散歩に出るときは嬉しそうでしたし、
ベランダに椅子を置いて風に当たったり
夜中にトイレに起きたときはカーテンを開けて空を眺めたりと
ささやかな楽しみをみつけていました。
両親は商売をしていたので
幼かった頃私は家に帰っても祖母しかいませんでした。
帰ってくるのもとても遅かったですし、
晩御飯を一緒に食べた記憶が全くありません。
(小さかったので記憶がないだけかもしれませんが)
寂しくてバスで仕事に行く母を雪の中裸足で追いかけたこともあります。
あまりに長い距離を泣きながら追いかけていたので、見つけた近所の人が私を捕まえて炬燵であたためてくれました。
授業参観の日に、いつもは一人の帰り道を
母と一緒に帰ることが嬉しくてたまらなかった事も覚えています。
そんな風に幼い頃一緒の時間がなかったから
家族の中で最後は私と一緒にいてくれるのかと
日々生活しながら思っていました。
だからこの数か月、
私は母が傍にいてくれて
母の世話をすることができて嬉しくてありがたかった。
しかしそれと同時に最後まで母に病気の事を知らせずにいたことで
私は葛藤していたし、未だにそれが正しかったのか答えはでません。
そしてコロナの影響は本当に大きかった
勿論この状況は私達だけに起こったことではなく
全ての人が現在も経験していることだと解っています。
それでも限られた時間だったならば
自由に歩かせてあげたかったし
元気になったら駅前の商店街を歩きたいと
そんなささやかな願いさえ叶えてあげられなかった私は後悔でいっぱいです。
父がいなくなって1年半
母は今年の春に旅立ちました。
最後まで生き抜くことを身をもって教えてくれた母でした
誰しもが経験することだけど、
自分がその立場になってはじめてわかる悲しみも知りました。
ある人にいわれました
しっかり生きた人は
しっかり旅立てると
そして私はガハハと笑ったり
時にはこうしてめそめそしています
ゆっくりやっていきます。
そしてまたひょっこり出てきます
←多分
今年の月も母はきっと見ていると思います。
父に付きまとわれながらw
最後まで読んでくれてありがとう